◎軍政は2021年2月にアウンサンスーチー氏を追放して以来、最大の試練に直面している。
ミャンマー、ヤンゴンで開催された軍事政権に反対する抗議デモ(ロイター通信)

ミャンマー北部カチン州の少数民族武装勢力「カチン独立軍」は7日、主要幹線道路沿いにある軍政の10以上の前哨基地を攻撃したと明らかにした。

地元メディアによると、カチン州の複数の地域で激しい戦闘が続いているという。

カチン独立軍の報道官は地元ラジオ局の取材に対し、「中国国境の町にある軍の本部を含む10以上への前哨基地への攻撃を開始した」と語った。

カチン州は第2の都市マンダレーの北東約300キロに位置する。

カチン独立軍によると、軍は砲撃と空爆で抵抗。子供を含む民間人少なくとも3人が死亡したという。

軍政は2021年2月にアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏を追放して以来、最大の試練に直面している。

ラカイン族の武装集団「アラカン軍」やチン州の反体制派「チン民族戦線(CNF)」などからなる民主派勢力は昨年10月、中国国境に近いシャン州北部で反攻を開始。複数の地域から国軍を追い出した。

民主派勢力の支配地域は拡大し続け、中国国境沿いの北東部の広い範囲を占領。投降した一部の兵士を取り込むことに成功した。

カチン州の地元メディアによると、少なくとも5つの町で戦闘が続いているようだ。

カチン独立軍の報道官はAP通信の取材に対し、「前哨基地に対する攻撃は今も続いており、これまでに5つを占領した」と語った。

戦闘が発生したエリアで住民の避難が進んでいるかどうかは分からない。前線の状況はほとんど明らかになっておらず、地元の独立系メディアも近づけずにいる。

ミャンマー国営放送(MRTV)はカチン州の複数の地域で爆発音が聞こえたと報じたが、戦闘には言及していない。

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