◎2人は爆発物の取り扱い、爆撃への関与、テロ資金供与などで起訴され、今年1月に死刑を言い渡されていた。
ミャンマーの軍事政権は3日、2人の著名な民主活動家の死刑判決に対する上訴が棄却されたと発表した。
現地メディアによると、首都ネピドーの裁判所はベテランの民主活動家ミンユ(Kyaw Min Yu)氏と国民民主連盟(NLD)の議員であるゼヤトー(Phyo Zeyar Thaw)氏の上訴を棄却したという。
2人は爆発物の取り扱い、爆撃への関与、テロ資金供与などで起訴され、今年1月に死刑を言い渡されていた。
軍報道官はBBCビルマ語のインタビューの中で、「死刑判決に対する異議申し立ては退けられた」と述べている。
軍報道官は「死刑を執行する予定」と説明したが、時期については明らかにしなかった。
BBCなどによると、ミンユ氏とゼヤトー氏の関係者からコメントを得ることはできず、2人が容疑を否認しているかどうかも不明である。
昨年2月のクーデターで政権を奪取した軍事政権はその後の平和的な抗議デモに関与した活動家や議員数十人に死刑を宣告した。
ミャンマーはこの数十年、死刑を執行していないとみられる。
人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は3日、「2人の著名な指導者に対する死刑宣告は、ミャンマー軍と対峙している人々の怒りにガソリンを注ぐようなものだ」と指摘した。
HRWは軍事政権を厳しく非難し、「このような誤った決定は世界的な非難を招き、ミャンマーの評判を地に落とし、アジアで最悪の人権侵害国家という地位を確かなものにするだろう」とした。
国連人道問題調整事務所(OCHA)の最新の報告書によると、ミャンマーの国内避難民は今年初めて100万人を超えた。
土地を追われた人は昨年2月以降が69万4300人以上、それ以前が約34万6000人。そのほとんどが地方都市の少数民族と考えられている。
また、昨年2月以降に国外に逃亡した避難民は約4万2000人に達し、教会、修道院、学校など、1万2700以上の施設が破壊されたという。