◎中央銀行は先週、企業や個人に対し、ドルやその他の外貨を1日以内に自国通貨のチャットに交換するよう命じ、応じなければ法的措置を取ると発表していた。
2022年3月27日/ミャンマー、首都ネピドー、国軍記念日の軍事パレード(Aung Shine Oo/AP通信/Getty Images)

ミャンマーの現地メディアは7日、武装集団が中央銀行の副総裁を襲撃したと報じた。

タン・スイ氏(55歳)は軍事政権発足後に任命された高官のひとりである。

国内ではスイ氏の安否に関する様々な情報が飛び交っている。

一部のメディアは射殺されたと報じた。

地元当局者はAP通信の取材に対し、スイ氏は最大都市ヤンゴンの自宅アパートのドアを開けたときに2人の男に撃たれ軍の病院に運ばれたが、死亡が確認されたと説明している。

しかし、独立系メディアのラジオ・フリー・アジアは、「軍の報道官はスイ氏は傷の治療を受けている説明した」と報じた。

地元当局者はAPに、「2人の男が彼女のアパートにやってきて、3発発砲した。私も銃声を聞いた」と説明した。「その後、治安部隊が到着しました」

内務省はメディア向けのテキストメッセージでスイ氏が襲撃を受けたと認めている。

事件後、軍事政権に追放された議員などで構成される国民統一政府に忠誠を誓う「ヤンゴン地域軍司令部」と呼ばれる武装集団がフェイスブックに犯行声明を投稿した。

国民統一政府は事件に関する声明を発表していないが、テロと見なされるような民間人への攻撃とは距離を置く傾向があるため、ヤンゴン地域軍司令部の犯行声明は異例だった。

独立系メディアによると、ヤンゴン地域軍司令部は農村部での戦闘に加え、暗殺、破壊工作、放火、小規模な爆弾テロを行っている。標的は軍の高官や隊員などで、情報提供者や関係者が狙われることもあるという。

昨年、ミャンマーの軍事関連会社であるマイテル通信社の財務責任者がヤンゴンの自宅前で射殺されたが、犯行声明は出ていなかった。

中央銀行は先週、企業や個人に対し、ドルやその他の外貨を1日以内に自国通貨のチャットに交換するよう命じ、応じなければ法的措置を取ると発表していた。また、外貨の海外送金も厳しく制限されることになった。

この命令は国債の処理、石油、天然ガス、兵器などの購入に必要な外貨が不足していることを示唆している。

ミャンマーの経済はコロナウイルスの感染拡大で打撃を受け、さらに軍指導部は欧米諸国の厳しい経済制裁を受けている。

国内の逮捕者などを追跡している政治犯支援協会(AAPP)によると、軍事政権は昨年2月の軍事クーデター以来、デモの鎮圧という名目で市民1,730人以上を殺害し、数千人を拘束した。

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