◎女性は20歳の誕生日を迎える直前にネピドーの抗議で警察に頭を撃たれ、2月19日に死亡した。
2021年2月21日 AP通信/ミャンマー、首都ネピドー

2月21日、ミャンマーの首都ネピドーで軍事政権に殺害された女性の葬儀が行われた。

女性は20歳の誕生日を迎える直前にネピドーの抗議で警察に頭を撃たれ、2月19日に死亡した。女性は一連の抗議の最初の犠牲者と伝えられている。

通りを埋め尽くした数千人の市民は、大通りを通過した霊柩車に手を上げ、女性を称えた。3本指のサインは隣国タイの抗議で注目された抵抗のしるしである。

ミャンマー軍は今月初めのクーデターでアウンサンスーチー氏と政府高官らを拘束した。

最高指導者に就任したミン・アウン・フライン司令官は非常事態を宣言したうえで1年以内に選挙を行うと約束したが、拘束された国民民主連盟(NLD)と市民を納得させることはできなかった。

軍は昨年11月の議会選挙で不正があったと主張しているが、証拠を提供していない。

火葬場で霊柩車の到着を待っていた抗議者たちは、「私たちは平和的に軍事政権の撤退と民主主義の回復を実現させなければならない」と詠唱した。

他の都市でも大規模な抗議集会が開催された。

最大の都市ヤンゴンでは、約1,000人が高架道路の下に設置された女性の記念碑に花などを添えた。

連日抗議に参加しているという男性はAP通信の取材に対し、「私たちは平和的な抗議者です。私たちは武器を使いません。大量虐殺をやめろ!武器の使用をやめろ!と軍に言いたいです」と述べた。

2021年2月21日 ロイター通信/ミャンマー、首都ネピドー

警察と兵士は第二の都市マンダレーの抗議者に実弾を撃ち込み、少なくとも2人を射殺した。報道によると、警察は抗議への参加とストライキを表明したヤダナボンドックの造船労働者を狙ったと伝えられている。

鉄道関係者、トラック運転手、そして多くの公務員が軍事政権に抗議しており、ストライキの波は全国に広がりつつある。

平和的な抗議者に対する実弾の使用に国際社会は猛反発した。

国連、東南アジアの人権調査官を務めるトム・アンドリュース氏は、「軍事政権は残虐行為をエスカレートさせている。マンダレーの10代の少年を含め、より多くの人命が失われることに恐怖を感じている」とツイートした。

トム・アンドリュース人権調査官:
「放水砲、ゴム弾、スリングショット、催涙ガス、そして実弾。平和的な抗議者に武器を向けてはいけません!この狂気を今すぐ終わらせなければいけません!」

ドイツの外務省は暴力的な取り締まりを非難し、逮捕されたすべての市民とアウンサンスーチー氏らの即時釈放、そして民主的な選挙で選ばれた政府の回復を求めた。

ミャンマーなどと共に東南アジア諸国連合(ASEAN)に加盟するシンガポールは、致命的な力の使用を厳しく非難する声明を発表した。

軍は2月1日のクーデター以来、関係者の逮捕を続けている。政治犯支援協会によると、2月21日時点で569人が逮捕、起訴、または判決を受けており、アウンサンスーチー氏とウィンミン大統領を含む523人が拘束されたままだという。

著名な俳優のルー・ミン氏の妻はフェイスブックの投稿で軍事政権を非難し、夫が逮捕されたことを明かした。

フェイスブックは21日の声明で、「ミャンマー軍はコミュニティ基準を無視して暴力を扇動し続けたため、軍事情報ユニットが運営するページを削除しました」と発表した。同社は軍に関連する他のアカウントもすでに削除している。

2021年2月21日 AP通信/ミャンマー、ヤンゴン
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