◎フェイスブックは軍が管理するミャンマーTVや国営テレビ放送局MRTVなどのアカウントなどをすでにいくつか停止していた。なお、この措置はフェイスブックが所有するインスタグラムにも適用される。
2月25日、フェイスブックはミャンマー軍に関連する全てのアカウントと軍が管理する企業の広告を停止すると発表した。
フェイスブックは声明で、ミャンマー軍のクーデターとそれ以降に発生した致命的な暴力などの出来事を踏まえ、今回の措置に至ったと述べた。
国家顧問のアウンサンスーチー氏と国民民主連盟(NLD)の関係者などの拘束に抗議する集会はゼネラル・ストライキに発展し、最大の都市ヤンゴンや第二の都市マンダレーなどの繁華街にはこの日も数万人が押し寄せた。
フェイスブックは軍が管理するミャンマーTVや国営テレビ放送局MRTVなどのアカウントなどをすでにいくつか停止していた。なお、この措置はフェイスブックが所有するインスタグラムにも適用される。
フェイスブックやその他のソーシャルメディアプラットフォームは、ミャンマー国内で2017年頃から本格化したイスラム系少数民族ロヒンギャに対するヘイトスピーチを阻止するために行動せず、厳しく非難されている。
軍はその年にロヒンギャに対する残酷な掃討作戦を開始し、70万人以上の市民が隣国バングラデシュに逃げこんだ。兵士たちは村を焼き払い、女子供を集団レイプし、逃げ遅れた市民もろとも皆殺しにした。国際司法裁判所は一連の大量虐殺の調査を継続している。
フェイスブックは今回の軍事クーデターとロヒンギャの大量虐殺を主導したミン・アウン・フライン司令官と他の軍事指導者のアカウントを2018年に停止した。
インドネシアのレトノ・マルスディ外相は24日にタイの首都バンコクを訪問し、ドン・プラムドウィナイ外相とミャンマーの新外相に就任した元陸軍大佐のワナ・マウン・ルウィン氏と三者協議を行った。
インドネシアと東南アジア諸国連合(ASEAN)の加盟国は、ミャンマー軍のさらなる暴力を防ぎ、緊張を和らげる方法を軍当局者やその他の関係者らと話し合ったと伝えられている。東南アジア地域は西側が提唱している制裁などの攻撃的な方法より、軍との対話で譲歩を達成した方がよいと信じ、行動している。
マルスディ外相は帰国後の記者会見で、「ミャンマーの情勢に対するインドネシアの懸念を伝えました」と述べ、対話、和解、信頼関係の構築の必要性を強調した。
レトノ・マルスディ外相:
「私たちはすべての当事者に、暴力を行使せずに混乱を収束させるよう求めました。市民が銃撃されるような事態は避けなければなりません」
マルスディ外相は記者団に、昨年11月の選挙で選出されたミャンマー議会議員のグループにも同じメッセージを送ったと述べた。NLDは軍の支援を受ける野党に圧勝し、2月1日に議会を招集する予定だった。
クーデター後、軍人で組織された委員会は新たな組織を招集すると発表し、国連と諸外国に軍事政権を合法的な政府として扱うよう呼びかけている。
抗議集会への支持は日に日に高まっているが、外国からの直接の支援はほとんどなく、インドネシアの外交政策は軍との交渉の道を切り開く可能性がある。
25日の抗議集会に参加した市民は、ミャンマーのアイデンティティーを象徴する伝統化粧「タナカ(黄色い粉末)」を顔に塗り、抗議した。
タナカは樹皮を粉末状にしたもので、肌に優しく、日焼け対策として利用されており、ミャンマーのいたるところで販売されている。
第二の都市マンダレーでは約3,000人の学校関係者が道路を封鎖し、ライフルを持った治安部隊とのにらみ合いになったが、暴力には発展しなかった。
治安部隊は平和的に抗議する市民を実弾、ゴム弾、催涙ガス、スリングショット、警棒などで攻撃し、500人以上を逮捕した。一連の抗議でこれまでに死亡が確認された市民は20歳の女性を含む3人。
ミン・アウン・フライン司令官は昨年11月の議会選挙でNLDが不正を働いたと主張しているが、国の選挙委員会はこの訴えを先月末に却下している。