◎ミャンマー軍は3月13日の取り締まりで少なくとも7人を殺害した。
◎爆発物によって損傷したと伝えられている鉄道橋の写真がソーシャルメディアで共有されており、ある投稿者は、「軍や警察の施設を爆破する」と警告した。
2021年3月13日/ミャンマー、ヤンゴン、犠牲者を追悼する集会(AP通信)

地元メディアによると、ミャンマー軍は3月13日の取り締まりで少なくとも7人を殺害したという。第二の都市マンダレーで4人、中南部のピエで2人、最大の都市ヤンゴン郊外のトゥワンテで1人の死亡が確認されている。

亡くなった7人の情報は全てソーシャルメディアの個人アカウントで共有されている。報告者たちは犠牲者の写真を添付し、殺害された経緯なども詳細に記している。

伝えられるところによると、治安部隊は一部の遺体を押収しており、正確な死者数の確認は困難だという。また、深刻な銃創を負った抗議者たちが仮設診療所に運び込まれたという情報もある。

多くの病院は治安部隊に占領されており、運び込まれた抗議者が適切な治療を受けたかどうかは明らかではない。

国連のトーマス・アンドリュース特別報告者は先日、「殺害された抗議者は70人に達したという信頼できる情報がある」と述べ、国連人権理事会により強力な制裁を科すよう訴えた。

地元メディアや他の非公式の報告によると、死者数は90人を超えたと伝えられている。

ヤンゴンに集まった抗議者たちは、夜間外出禁止令を無視して犠牲者を追悼する集会を開催した。なお、この追悼集会に参加した市民が治安部隊の取り締まりに遭遇したという情報は寄せられていない。

追悼集会はマンダレーでも開催された。

地元メディアによると、12日にヤンゴンで夜間外出禁止令を無視した抗議者3人が射殺されたという。治安部隊はタケタ郡区の警察署の外で抗議活動を行っていた抗議者たちに発砲し2人を殺害した。また、ライン郡区では19歳の男性が頭を撃ち抜かれ死亡している。

治安部隊は夜間の巡回を強化し、近隣住民をスタングレネードや実弾で威嚇している。また、住居から抗議者と思われる者たちを連れ出し、どこかに移送したという情報も複数報告されている。

治安部隊の取り締まりに強く抵抗する抗議者も複数確認されている。爆発物によって損傷したと伝えられている鉄道橋の写真がソーシャルメディアで共有されており、ある投稿者は、「軍や警察の施設を爆破する」と警告した。

2021年3月13日/ミャンマー、マンダレー、抗議者たち(AP通信)

爆発物で損傷したと伝えられている鉄道橋はマンダレーからカチン北部をつなぐ路線のものだった。カチンはかつての軍事政権と長い間対立してきたことで知られており、軍を混乱させる目的で爆破を決行した可能性がある。

独自のゲリラ部隊を保有しているカチンの少数民族は、抗議者がミッチーナーで射殺されたことに憤慨し、武力行使も辞さない構えを見せている。

また、一部の抗議者は中国に天然ガスを供給するパイプラインを爆破するとソーシャルメディアで警告している。この抗議者たちは中国共産党を軍事政権の主要な支持者と見ている。

ホワイトハウスは12日、国内で生活するミャンマーの人々に一時的に居住地を提供すると発表した。アレハンドロ・マヨルカス国土安全保障長官は、「この措置は18カ月間続く」と述べた。

「アメリカは国内で生活するミャンマーの人々を保護します。ミャンマーの状況が悪化すると、人々の帰国は困難になるでしょう」

軍のミン・アウン・フライン司令官はアウンサンスーチー氏と国民民主連盟(NLD)が昨年11月の選挙で不正を働いたと主張しているが、国の選挙委員会はこの主張を却下している。

2021年3月13日/ミャンマー、ヤンゴン、犠牲者を追悼する集会2(AP通信)
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