ミャンマー軍政、独立記念日に6100人の受刑者を釈放
軍政トップのフライン総司令官が恩赦を命じ、国内の刑務所や拘置所に収容されていた6134人の受刑者が対象と報じられた。
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ミャンマーの軍事政権は1月4日、イギリスからの独立78周年を記念して、全国で6000人以上の受刑者を赦免したと発表した。国営メディアによると、軍政トップのフライン(Min Aung Hlaing)総司令官が恩赦を命じ、国内の刑務所や拘置所に収容されていた6134人の受刑者が対象と報じられた。これには52人の外国人も含まれ、釈放後に国外退去措置が取られる見込みだという。
殺人や強姦、重度の麻薬・武器関連の犯罪で有罪となった者は対象外。また恩赦に伴い、他の囚人についても刑期が一部短縮される措置が取られたが、釈放後に再び法を犯した場合には元の刑期の残りと新たな刑期を併せて服役する規定が付されている。
今回の恩赦は軍政が進めている3段階にわたる総選挙の最中に行われた。軍政は選挙を正当化する一環として恩赦を実施したとされるが、国際社会や野党勢力からは選挙プロセスが民主的正統性を欠くとの批判が強まっている。特に軍に批判的な政治活動家や市民が拘束されている状況について恩赦対象となったかは明らかになっておらず、政治犯の釈放が含まれているかどうかは不透明だ。
ヤンゴンにあるインセイン刑務所は著名な政治囚が多数収監されていることで知られるが、釈放の対象にその名前は挙がっていない。特に2021年のクーデターで失脚したアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏は赦免されず、同氏は現在も通信を遮断された状態で拘束されている。人権団体「政治犯支援協会(AAPP)」の集計によると、依然として2万2000人以上の政治犯が国内の刑務所に収容されている。
独立記念日はミャンマーが1948年1月4日にイギリスから植民地支配を脱したことを祝う国家的な祝日であり、首都ネピドーでは複数の公式行事が行われた。軍政側は恩赦を「国民の安心と人道的配慮に基づくもの」と説明している。
一方、国内外の人権団体や民主派勢力は、恩赦が政治犯解放や政治的和解につながる措置になっていないと批判している。軍政が選挙を通じて正当性を強化しようとする中、国際社会は政治犯の包括的解放や対話による解決を求める声を強めている。ミャンマー情勢は軍政と民主派勢力の間で続く緊張状態の下、今後も国内外の注目を集める見通しである。
