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ミャンマー軍が反体制派の主要拠点を奪取、空軍戦力強化、内戦続く


ミャンマー国営放送(MRTV)によると、今回制圧されたのは第2の都市マンダレーの近郊に位置する町で、民主派勢力を支援する少数民族ゲリラの補給拠点とされる。
2026年3月12日/ミャンマー、第2の都市マンダレーの空軍基地(AP通信)

ミャンマーの軍事政権は13日、反体制派が支配していた重要な町を奪取するとともに、空軍戦力の増強を進めていると明らかにした。軍政は最近、新たに導入したロシア製戦闘機を船上に投入し、地上部隊との連携で反体制派の拠点を攻撃している。国内外の人権団体は民間人への被害拡大を懸念している。

ミャンマー国営放送(MRTV)によると、今回制圧されたのは第2の都市マンダレーの近郊に位置する町で、民主派勢力を支援する少数民族ゲリラの補給拠点とされる。軍はこの町を制圧する過程で地上戦と空爆を組み合わせ、反体制派の防衛線を突破したと主張している。MRTVは軍当局者の話しとして、「地域の安全と秩序を回復した」と報じた。

軍の動きはフライン(Min Aung Hlaing)総司令官率いる軍政による権力維持戦略の一環とみられている。国軍は2021年のクーデター以降、国内の民主派勢力や反政府組織、市民運動に対して空軍を活用した攻撃を続け、ロシア製戦闘機やヘリコプターを用いた作戦を展開している。軍はこれにより山岳地帯やジャングルに逃げ込む武装勢力への追撃能力を高めた。

人権団体や国際機関は空爆による民間人被害の拡大を懸念している。今回制圧したとみられる町周辺では住民の避難が相次ぎ、道路や学校、病院なども空爆の影響を受けたとの報告がある。国連は13日、「軍事行動に伴う民間人被害を最小限に抑える措置が取られていない」と指摘し、人道的支援の必要性を訴えた。

軍政の報道官は今回の空軍増強について、「国家の統一と安全保障を守るための正当な行動」であると説明している。また、今回制圧した町を含む地域は反政府勢力が拠点としていたため、今後は地域住民の生活再建や治安回復が優先されると述べた。しかし、現地からの情報では避難民への生活支援は皆無で、多くが不安定な環境で暮らしているという。

ミャンマーではクーデター以降、複数の少数民族ゲリラや市民防衛組織が軍政に対抗し、戦闘が長期化している。国際社会は軍の空爆や地上戦による民間人への影響を非難し、和平交渉の再開を求めている。しかし軍政は一貫して武力行使を正当化し、和平への道は依然として険しい状況だ。

専門家は今回の軍の行動が空軍力の増強を示すと同時に、反体制派の掃討作戦の加速を意味すると指摘している。特にロシア製戦闘機の投入は山岳地帯での戦闘能力を大幅に向上させるもので、今後も軍政による空爆作戦が続く可能性が高いという。

市民の間では、戦闘による避難や生活の混乱が続き、教育や医療など社会基盤への影響も深刻化している。国際支援団体は避難民への食料や医薬品の提供、緊急シェルターの確保など、迅速な人道支援の必要性を訴えている。ミャンマー情勢は今後も不安定な状態が続くとみられ、国際社会の監視と支援が不可欠となっている。

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