ミャンマー総選挙、最終投票、軍主導の新政権発足へ、内戦続く中
新議会は3月に招集され、多数派の支持を受けて閣僚を指名することになる。
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ミャンマーで25日、総選挙の最終ラウンドである3回目の投票が行われた。1回目と2回目の投票では軍に近い政党「連邦団結発展党(USDP)」が大勝。軍政が主導権を維持することが確実視されている。
これは2021年2月の軍事クーデター以降初の選挙であり、追放されたアウンサンスーチー(Aung San Suu Kyi)氏率いる国民民主連盟(NLD)は2023年に解党を余儀なくされた。多数の反対政党は新たな規制や安全への懸念から候補者登録を拒否するか撤退し、主要な野党勢力の参加は極めて限定的となった。
選挙は内戦が続く国内情勢を反映し、投票が行われなかった地域が多いことも特徴だ。全330区のうち67区は武装勢力が支配する地域で、投票が不可能となり、上下両院の議席は664から586議席に縮小された。投票は3段階に分けられ、1回目が12月28日、2回目は1月11日に行われた。
投票は午前6時に始まり、最大都市ヤンゴンや第2の都市マンダレーを含む61区で実施されたが、暴力や安全上の懸念により投票所周辺で緊張が続く場所もあった。2回目の投票率50〜60%と伝えられている。
占拠管理委員会によると、USDPはすでに両院合計で233議席を獲得。憲法で上下両院の議席の25%が軍に自動的に配分される仕組みになっているため、USDPと軍は合計で約400議席を確保し、過半数(294議席)を大きく上回る見込みだ。これにより新政権の組閣が事実上確定している。
国際社会からは選挙への批判が強い。東南アジア諸国連合(ASEAN)は監視団を派遣せず、選挙を承認しない方針を示した。米国やEUも選挙を「自由で公正とは言えない」と非難し、軍政の正当化を図る試みだと指摘している。一方で中国やロシア、インドなどは監視団を送ったとされ、国際的な評価は分かれている。
新議会は3月に招集され、多数派の支持を受けて閣僚を指名することになる。軍を率いるフライン(Min Aung Hlaing)総司令官が大統領に就任するとの見方が強く、事実上の軍政継続が確定的となっている。新政権は4月に発足する見込みだ。
今回の選挙は名目上は民主的な手続きを踏む形だが、批評家は「軍政の支配を正当化するためのものに過ぎない」と批判している。国内では依然として内戦が続き、多くの地域で治安・政治的安定は確立されていない。こうした状況下で行われる選挙が国内外の信頼を得られるかはなお不透明である。
