◎スーチー氏の法廷審問はコロナウイルス感染拡大の影響で7月に中断されていた。
2021年1月27日/ミャンマー、首都ネピドーの医療機関、アウンサンスーチー氏(Getty Images/AFP通信/PAメディア)

ミャンマーの現地メディアによると、元国家顧問のアウンサンスーチー氏は体調不良により、9月13日に予定されていた法廷審問に出席できなかったという。

スーチー氏は扇動罪を含む複数の罪で起訴されているが、2月1日の軍事クーデターで政権を奪われた国民民主連盟(NLD)の高官を含む関係者は、「軍当局は罪をでっちあげ、スーチー氏をさらし者にしようとしている」と非難した。

<アウンサンスーチー氏にかけられている容疑>
・汚職罪:15年以下の懲役
・公務秘密法違反:14年以下の懲役
・輸入法違反(トランシーバーの輸入):3年以下の懲役
・電気通信法違反(トランシーバーの輸入):1年以下の懲役
・自然災害法違反(2件):それぞれ3年以下の懲役
・扇動罪:3年以下の懲役

スーチー氏の弁護士のひとりであるミン・ミン・ソウ氏はAP通信の取材に対し、「スーチー氏は軍当局の秘密の拘留施設から裁判所に向かう途中気分が悪くなった」と語った。ソウ弁護士によると、司法当局は審問の延期を認めたという。

スーチー氏の法廷審問はコロナウイルス感染拡大の影響で7月に中断されていた。

AP通信によると、法廷審問に関与する全ての関係者は12日にコロナ検査を受けたという。スーチー氏はクーデター前にワクチンを接種していた。

スーチー氏の弁護士のひとり、キン・マウン・ザウ氏はAP通信に、「13日午前9時頃にスーチー氏と会い、具合が悪いことを知った」と述べた。「スーチー氏は体調が悪く、めまいがすると言ったため、私たちは裁判所に審理の延期を要請しました...」

ザウ弁護士によると、スーチー氏は痩せたように見えたが、少なくとも過去2カ月の間に風邪やその他の病気で体調を崩したことはなかったという。

ミャンマー軍のミン・アウン・フライン司令官は、NLDに大敗を喫した昨年11月の総選挙を詐欺と呼び、2月1日の軍事クーデターでアウンサンスーチー氏とウィンミン大統領を含む政府高官を拘束した。

軍は不正選挙で政権を掌握したスーチー氏とNLDから国を取り戻したと主張したが、独立系メディアと西側諸国はこの主張を却下し、「軍はスーチー氏の信用を失墜させ、軍事クーデターを正当化しようとしている」と非難した。

ソウ弁護士によると、ウィンミン大統領の法廷審問は予定通り13日に行われたという。審問には、ウィンミン大統領が昨年の総選挙期間中にコロナ規則を破った(自然災害法違反)ところを見たという検察の目撃者も出廷した。

ソウ弁護士は、「スーチー氏の自然災害法違反の審問は9月20日まで延期されたが、他の容疑の裁判は予定通り14日に行われる」と述べた。

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