◎旧正月の恩赦は毎年恒例で、昨年は23,000人が釈放された。
ミャンマーの軍事政権は17日、旧暦の元日に合わせて全国の受刑者1,600人以上を釈放すると発表した。
地元メディアによると、昨年2月の軍事クーデターとその後の取り締まりで拘束された政治犯はひとりも含まれなかった。
国政選挙で選ばれたアウンサンスーチー氏やウィン・ミン大統領を含む国民民主連盟(NLD)の高官は現在、軍事政権の秘密裁判にかけられている。
旧正月の催しは数日にわたって行われるが、今年も軍事政権に反対する市民がイベントのボイコットを呼びかけたため、街は静かだった。
国営MRTVは、「軍トップのミン・アウン・フライン司令官は外国人42人を含む囚人1,619人に恩赦を与えた」と報じた。
ミャンマー刑務所局の報道官はAP通信の取材に対し、「釈放された受刑者の大半は薬物の使用を含む軽罪で服役した者であり、政治犯がいるかどうかは分からない」と説明している。
最大都市ヤンゴンのインセイン刑務所の職員は、「160人を釈放したが、政治犯は含まれていない」と述べた。
国内の逮捕者を調査・追跡している政治犯支援協会(AAPP)の担当者はAP通信の取材に対し、「政治犯はミン・アウン・フラインの大切な人質であり、釈放される可能性は低い」と語った。「将軍は軍事政権に反対する人々を犯罪者と見なし、ひとり残らず叩き潰したいと思っています。政治犯はまず釈放されないでしょう」
AAPPは15日にホームページを更新し、昨年2月以降、スーチー氏を含む10,000人以上が軍に拘束されたと発表した。
ミン・アウン・フライン司令官は旧正月を祝う演説で、「2022年が平和な年になるようベストを尽くす」と述べた。「国の強さは国の中から生まれます。国民の力を借りてがんばります」
平和を目指すミャンマー軍は農村部の民兵、反乱軍、都市部で活動するゲリラに対し、本格的な攻勢を仕掛けている。
反対派は影の政府と呼ばれる「国民統一政府」を設立している。その代表はフェイスブックに投稿した声明で、「少数民族の同志たちが農村部を支配している」と語った。「旧正月に私たちの抵抗勢力が国の大部分、特に地方といくつかの主要都市周辺を支配していると報告できることを嬉しく思います」
旧正月の恩赦は毎年恒例で、昨年は23,000人が釈放された。