ミャンマー軍政、オンライン詐欺拠点の解体進める=国営メディア
KKパークはタイ国境近くのカレン州ミャワディに位置する巨大な詐欺拠点である。
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ミャンマー軍事政権がカレン州ミャワディにあるオンライン詐欺拠点の解体作業を本格化させた。国営メディアが24日に報じた。
ミャンマー国営放送(MRTV)が報じた映像にはブルドーザーが建物を破壊したり、逮捕された外国人が連行される様子が映っていた。
軍は先月からミャワディにある巨大詐欺拠点「KKパーク」などの解体作業を始めたとみられる。
KKパークはタイ国境近くのカレン州ミャワディに位置する巨大な詐欺拠点である。
ここではオンライン投資詐欺、ロマンス詐欺、仮想通貨詐欺などが大規模かつ組織的に行われており、「詐欺工場」とも呼ばれている。
運営には中国系犯罪組織や武装勢力が関与しているとされ、数千人規模の労働者が働かされているとみられる。
多くの外国人が「高収入の仕事」として偽の求人で誘い出され、パスポートを没収されたうえで監禁・強制労働を強いられている。
国連薬物犯罪事務所(UNODC)の推計では、犯罪組織はこうした活動により、年間400億ドル弱の収益を上げているとされる。
MRTVは先週後半から異例の解体ショーを連日報道。数ヶ月にわたる悪評と国際的圧力の中、軍政は自らの取り組みをアピールしたいようだ。
当局は最近、KKパークを含むミャワディ郊外にある複数の詐欺拠点を急襲。報道によると、6日間で外国人1746人が逮捕されたという。
MRTVは当局者の話しとして、「1月末以降、合計1万2586人の外国人が拘束され、そのうち9978人がタイ経由で本国に強制送還された」と伝えている。
また当局は2893台のコンピューター、2万1750台の携帯電話、101台のスターリンク衛星通信機器、21台のインターネットルーター、その他多数のオンライン詐欺やギャンブル活動に使われた機器を押収したという。
