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フィリピンの埋立地でゴミの山が崩壊、2人死亡、36人行方不明

現場は廃棄物処理・分別施設、崩れたゴミと土砂が低層の建物を覆い尽くした。救助隊が必死の捜索活動を続けている。
2026年1月9日/フィリピン、セブ市の廃棄物処理施設(AP通信)

フィリピン中部セブ市にある埋立地で8日午後、巨大なゴミの山が崩壊する事故が発生し、2人が死亡、36人が行方不明になっている。地元当局が9日、明らかにした。現場は廃棄物処理・分別施設、崩れたゴミと土砂が低層の建物を覆い尽くした。救助隊が必死の捜索活動を続けている。

当局によると、8日深夜までに13人が救助され、そのうち1人(女性作業員)が病院搬送中に死亡した。さらに翌日、25歳の技術者の遺体も収容された。行方不明者はすべて埋立地で働いていた従業員とされ、地元警察や救助隊が捜索を続けている。

現場で働いていた31歳の男性はAP通信の取材に対し、「崩壊は天候が良好な中で突然発生した」と証言した。男性のオフィスも土砂に飲み込まれたが、男性は瓦礫の下をはいつくばって脱出し、顔や腕に打撲傷を負いながらも生還した。「光が見えたのでそこへ向かって必死に進んだ。これは私の二度目の人生だ」と述べた。

行方不明者の多くがこの埋立地でゴミの分別や管理に従事していた従業員で、当局は同施設で働く約110人が事故当時現場にいた可能性があるとして救助活動を続けている。セブ市政府と中央政府は共同で安全確保と透明性の高い救助作業を行うとし、被災者家族への支援も行うと発表した。

現場では重機を使った捜索が進んでいるが、瓦礫は大量かつ不安定で、作業は困難を極めている。救助隊は安全プロトコルを厳守しながら、建物に押しつぶされた倉庫や作業場を慎重に掘り起こしている。関係者や周辺住民は不安な表情で捜索の進展を見守り、救助隊に一刻も早い発見を求める声を上げている。

フィリピンでは埋立地やゴミ集積場の崩壊事故が過去にも発生している。2000年にはマニラ首都圏のスラム街近くの不法投棄場で大規模なゴミ崩落が起き、200人以上が死亡した。この事故を受けて不法なゴミ捨て場の閉鎖や廃棄物管理の強化を義務付ける法律が制定されたが、今回の事故はこうした安全対策が十分ではない可能性を浮き彫りにしている。

現場の埋立地は住民生活や環境衛生にとって重要な役割を果たしているが、ゴミの蓄積と管理体制の課題が安全リスクを高めている。政府と地方自治体は今後、廃棄物処理施設の安全性や点検体制の強化に向けた取り組みが求められている。

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