対テロ作戦中に誤爆か、母親と子供2人死亡 パキスタン北西部
現場は同州バジャウル。陸軍は12日夜から13日未明にかけて対テロ作戦を決行したと伝えられている。
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パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州における軍の対テロ作戦中に迫撃砲が住宅を直撃し、母親と2人の子供が死亡した。地元当局が13日、明らかにした。
AP通信は関係筋の話しとして、「治安部隊がTTP(パキスタンのタリバン運動)に対する攻撃を実施する過程で迫撃砲が複数の民家に当たり、母親とその子供2人が死亡、2人が負傷した」と伝えている。
現場は同州バジャウル。陸軍は12日夜から13日未明にかけて対テロ作戦を決行したと伝えられている。
中央政府と軍はコメントを出していない。
APによると、負傷した2人は市内の病院に搬送され、手当てを受けているという。
ソーシャルメディアにはこの事件に抗議するコメントが殺到。政府に調査を要求している。
地元当局は12日、同国最大のイスラム過激派であるTTPが以前拠点を置いていたバジャウルで対テロ作戦が始まり、過去数日で約2万世帯、5万人以上が自宅を離れたと明らかにしていた。
パキスタン軍は2009年、アフガン国境近くの武装勢力に対する大規模な作戦を実施。数十万人が避難を余儀なくされた。
アフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くにTTPと反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が関与している。
パキスタン政府はアフガンのタリバン暫定政権が国境付近で活動する武装勢力を見逃していると頻繁に非難している。タリバンはこれを否定している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。
軍はバルチスタン州でも対テロ作戦を実施中。先週アフガン国境から越境を試みた武装勢力の戦闘員33人を殺害したと明らかにした。