モンゴル首相が辞任、信任投票で支持得られず、息子の贅沢な生活ぶりに国民反発

国会前では先月中旬頃からオユーンエルデネ氏の辞任を求めるデモが連日行われていた。
モンゴルのオユーンエルデネ首相(Getty Images/AFP通信)

モンゴルのオユーンエルデネ(Luvsannamsrai Oyun-Erdene)首相が2日早朝、国会での信任投票で支持を得られなかったため辞任した。地元メディアが速報で報じた。

国会(一院制、定数126)の国家組織委員会はこの日、オユーンエルデネ氏を信任するかどうかをめぐって議論を開始。委員会での議論を踏まえ、本会議で審議した。

AP通信によると、採決の結果、オユーンエルデネ氏を信任した議員は44人にとどまったという。

国会前では先月中旬頃からオユーンエルデネ氏の辞任を求めるデモが連日行われていた。

このデモはオユーンエルデネ氏の息子による贅沢な暮らしに関する報道が発端となっている。

20代の息子は高級リゾート施設を借り切って婚約者にプロポーズしたとされる。息子は定職に就いていないとみられる。

オユーンエルデネ氏は採決に先立ち、この信任投票が不安定さを招き、民主主義を揺るがす可能性があると警告した。

またオユーンエルデネ氏は「統治が不安定になれば、経済状況が悪化し、政治党派が合意に至れなくなる。これにより、議会制への信頼が失われ、民主的な議会制度が崩壊の危機に瀕する可能性がある」と述べた。

さらに、自身の清廉性を擁護しつつ、過ちを一部認めた。「主要なプロジェクトに過度に時間を費やし、社会問題や身内の問題に十分な注意を払わなかったことは事実である...」

同国は昨年の選挙制度改革で国会の議席数は76から126に拡大。これにより連立政権が成立した。

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