▽カイバル・パクトゥンクワ州はアフガニスタンと国境を接し、近年テロが多発。その多くに同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)が関与している。
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パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で正体不明の武装集団が治安部隊に待ち伏せ攻撃を仕掛け、銃撃戦に発展した。地元警察が15日、明らかにした。
それによると、事件は同州クラム地区で発生。死傷者の情報はない。
クラム地区では昨年11月にイスラム教シーア派とスンニ派の対立が激化。武装集団がシーア派の信徒を乗せたバスや車を攻撃し、52人が死亡した。逮捕者は出ていない。
この攻撃後、いくつかの地域で敵対するグループによる報復が相次ぎ、少なくとも130人が死亡、200人以上が負傷した。
その結果、クラム地区に通じる幹線道路は全て封鎖され、食料、医薬品、燃料の輸送が困難になった。
両派は1月初め、地区内の地下壕を解体し、武器を政府に引き渡すことで合意。和平を約束した。
当局はこれを受け、クラム地区への物資輸送を再開したものの、武装勢力による襲撃事件が相次いだことを受け、取り締まりを強化。それ以来、陸軍が地区内を毎日パトロールしている。
地元テレビ局によると、陸軍は今週、クラム地区内で新たな対テロ作戦を開始したという。
治安部隊は15日、カイバル・パクトゥンクワ州モフマンドとデライスマイルカーンで武装勢力の隠れ家を急襲し、9人を殺害した。