◎パキスタンでは近年、イスラム過激派によるテロ攻撃が相次いでおり、その多くがアフガンと国境を接する北西部カイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州で発生している。
パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワルの通り(Getty Images)

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で武装勢力が治安部隊を急襲し、激しい銃撃戦の末、警察官10人が死亡した。当局が25日、明らかにした。

それによると、正体不明の武装勢力は同州デライスマイルカーンの治安部隊に攻撃を仕掛けたという。

州警察は声明で、「テロリストたちはデライスマイルカーンの警備拠点に攻撃を仕掛け、銃撃戦になった」と述べた。

それによると、陸軍の特殊部隊が増援として派遣され、テロリスト数人を殺害したという。

カイバル・パクトゥンクワ州政府は死亡した警察官に哀悼の意を表し、テロとの戦いを続けると誓った。

地元メディアによると、同州では同日、武装勢力がパトカーに待ち伏せ攻撃を仕掛け、地元警察の署長と警察官を殺害したという。

さらに同州ペシャワル郊外の地区ではモスクが攻撃を受け、礼拝に参加していた19歳の陸軍兵士が死亡した。

陸軍は声明で、「この兵士は他の礼拝者を守ろうとして撃たれた」と述べた。

3つの攻撃とも犯行声明を出した組織は確認されていないが、同国最大の武装勢力TTP(パキスタンのタリバン運動)に疑惑の目が向けられている。

TTPとアフガニスタンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。

パキスタンでは近年、イスラム過激派によるテロ攻撃が相次いでおり、その多くがアフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州で発生している。

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