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武装勢力が警察学校襲撃、警察官7人とテロリスト6人死亡 パキスタン

事件は同州デライスマイルカーンの郊外にある警察の訓練センターで10日夜に発生した。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州の治安部隊(Getty Images)

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で武装勢力が警察の訓練センターを襲撃し、数時間に及ぶ激しい銃撃戦の末、警察官7人とテロリスト6人が死亡した。当局が11日、明らかにした。

それによると、事件は同州デライスマイルカーンの郊外にある警察の訓練センターで10日夜に発生したという。

AP通信は警察関係者の話しとして、「爆弾を積んだトラックがゲートに突っ込んで自爆した後、テロリストたちが施設内に突撃した」と報じた。

デライスマイルカーン警察の署長はAPの取材に対し、「襲撃時、センター内には約200人の訓練生と教官がいた」と語った。

警察と武装勢力との銃撃戦は約6時間に及んだ。署長によると、警察官7人が死亡、13人が負傷したという。

当直の警察官が応戦し、6人を殺害。署長はAPに、「テロリストたちは重火器を使用し、組織的にセンターを攻撃したとみられる」と述べた。

当局によると、武装勢力は警察の制服を着用していたという。6人の身元は明らかになっていない。

アフガニスタンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くに同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)と反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。

パキスタン当局は現在、この2州と周辺地域で大規模な対テロ作戦を実施中である。

カイバル・パクトゥンクワ州では3日前、治安部隊がTTPの隠れ家を急襲し、銃撃戦の末、兵士11人とTTPの戦闘員19人が死亡した。

陸軍はこれを受け、TTPの摘発作戦を強化。9日夜に別の隠れ家に押し入り、30人全員を殺害した。

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