◎インドと中国は何十年もの間、東西を結ぶ航路上に位置するモルディブで影響力を争ってきた。
モルディブのムイズ(Mohamed Muizzu)新大統領は18日、在モルディブ・インド軍に撤退を要請した。
大統領府によると、ムイズ氏はインド政府の高官と17日に面会した際、この要請を行ったという。
ムイズ氏は9月の大統領選で現職のソーリフ(Ibrahim Mohamed Solih)前大統領らを破り、17日に就任した。
大統領府は声明で、「有権者は今回の選挙でムイズ大統領の公約のひとつであるインド軍の撤退を強く支持した」と述べている。
ムイズ氏は親中派とみられ、インド軍の完全撤退と、ソーリフ政権下でインド寄りとなった貿易の均衡化を公約に掲げて選挙戦を戦った。
今回の選挙は最大の同盟国はインドか中国かどちらかを決める事実上の国民投票と見なされた。
インドと中国は何十年もの間、東西を結ぶ航路上に位置するモルディブで影響力を争ってきた。
モルディブに駐留するインド軍の数は公表されていない。
専門家たちはインド軍の役割と数に関するインド政府と前政権の秘密の合意が疑惑と噂を生んでいると批判してきた。