◎マレーシアは今年、ディーゼルと電力への補助金、水道料金の調整、鶏肉の補助金を廃止した。
マレーシア、首都クアラルンプールの屋台通り(Getty Images)

マレーシアのアンワル(Anwar Ibrahim)首相が18日、来年度予算案を公表し、財政健全化の一環として、来年新しい税金を導入し、ガソリン、教育、医療分野への補助金を見直すと発表した。

アンワル氏は国会で、「同国は年間約800億リンギット(約2兆6000億円)を補助金、助成金、財政援助に費やしており、その4分の1がガソリンの補助金に割り当てられている」と述べた。

またアンワル氏は「燃料、電気、水道、教育、医療サービス、そして鶏肉などの基本的な商品にさえ、”一律”の補助金がある。このようなやり方は高い負債と低い税収基盤を考えれば、持続不可能である」と強調した。

さらに、「来年の財政改革は漸進的な税収の拡大と、最も困窮している人々への補助金などに焦点を当てることになる」とした。

補助金の再編は22年に就任したアンワル氏が公約した経済改革のひとつ。年間数十億ドルを節約し、不均衡を是正し、より持続可能な経済を構築するためのものだ。

マレーシアは今年、ディーゼルと電力への補助金、水道料金の調整、鶏肉の補助金を廃止した。

アンワル氏によると、ガソリン補助金カットは25年半ばから実施し、外国人や富裕層が対象から除外。年間80億リンギット(約2800億円)の節約になるという。

詳細は明らかになっていないが、アンワル氏は「国民の大多数は取り組みの影響を受けない」としている。

公立の寄宿学校と医療分野への補助金も見直され、高所得の家庭や個人の負担(保険料など)が増加することになる。

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