◎ミャンマー軍は昨年2月にアウンサンスーチー氏を含む政府高官を逮捕し、政権を奪取した。
2021年5月12日/ミャンマー、ヤンゴンで行われた抗議デモ(Getty Images/AP通信)

ミャンマーの軍事政権に反対する「国家統一政府(NUG)」の外相は15日、マレーシアの外相とワシントンD.C.で会談したことを明らかにした。

NUGのジン・マー・アウン(Zin Mar Aung)外相は、「マレーシアのサイフディン・アブドラ(Saifuddin Abdullah)外相と14日に会談し、人道援助やミャンマー難民の支援などについて協議した」とツイートした。

この会合は12日と13日に開催された米ASEANサミットの後に行われた。

ミャンマー軍は昨年2月にアウンサンスーチー氏を含む政府高官を逮捕し、政権を奪取した。国連の一部の専門家はミャンマーの現状を「内戦状態」と評価している。ASEAN加盟国は昨年10月、ミャンマー軍指導者のサミット出席を拒否した。

14日の会合は国際的な承認を得られていないNUGにとって、小さな突破口となる。NUGは軍事クーデターで追放されたスーチー氏の国民民主連盟(NLD)議員らで構成されている。軍事政権はNUGをテロ組織に指定している。

マレーシアのサイフディン外相もアウン外相と会談したとツイートしている。「私はミャンマーの市民に対するマレーシアの支持と連帯を表明しました...」

またサイフディン外相は、「ミャンマー難民のための人道支援、技術訓練、教育などの課題について協議した」と明らかにした。

米国はミャンマーとの外交関係を維持しているが、同国の軍事指導者に対して外交・経済制裁を実施している。軍を率いるミン・アウン・フライン司令官は米ASEANサミットに招待されていない。

アウン外相は先週、シャーマン(Wendy Sherman)米国務副長官とも会談している。

国務省のプライス(Ned Price)報道官は声明で、「シャーマン氏は軍事政権の残忍な弾圧に直面しているビルマ(ミャンマー)の人々に対する米国の強固な支援を強調し、ビルマの包括的な民主主義の回復に向け活動しているすべての人々に支援を提供し続けることを約束した」と述べている。

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