◎救助隊は子供5人を含む21人の遺体を収容。7人が入院し、数十人が無傷で救助され、今も12人の行方が分かっていない。
2022年12月17日/マレーシア、スランゴール州の土砂崩れ現場、行方不明者を探す救助隊(Vincent Thian/AP通信)

マレーシア当局は17日、首都クアラルンプール近郊のスランゴール州にあるキャンプ場で発生した土砂崩れについて、行方不明者の捜索を再開すると発表した。

土砂崩れは16日の現地時間午前3時頃に発生した。

州政府によると、このキャンプ場は農場内にあり、無許可で営業していたという。運営者は有罪になれば最高で禁固3年の実刑と罰金刑に処される可能性がある。

土砂はキャンプ場の上方約30mから約1ヘクタールの範囲に流れ込み、利用客を直撃した。

地元メディアによると、利用客の多くが家族連れで、年末の休暇を利用してキャンプを楽しんでいたという。

救助隊は子供5人を含む21人の遺体を収容。7人が入院し、数十人が無傷で救助され、今も12人の行方が分かっていない。

救助隊によると、16日遅くに雨が降り始めたため、救助作業を数時間中断し、17日早朝から再開したという。

隊員はシャベルなどを使って土砂をかき分け、救助犬と重機も投入された。

州政府によると、流出した土砂の量は推定45万㎥(オリンピックサイズのプール180杯分)に上るという。

州政府は土地所有者がキャンプ場の運営に必要なライセンスを持っていなかったと発表している。

土砂崩れの原因はハッキリしていないものの、ここ数週間の雨で地盤が緩んでいた可能性があると指摘している。事故当時、雨は降っていなかった。

被害を免れたキャンプ利用客は地元メディアに、「雷のような音を聞き、地響きを感じた」と語った。

政府は丘陵地や川が近くにある全国のキャンプ場に1週間の閉鎖と安全確認を命じている。

2022年12月17日/マレーシア、スランゴール州の土砂崩れ現場(Vincent Thian/AP通信)
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