◎反抗的なキムは米韓の大規模合同軍事演習「フリーダムシールド」を侵略や敵対行為のリハーサルとみなしている。
2023年3月19日に北朝鮮国営メディアが公表した写真、軍事演習を指揮する金正恩 党総書記(Korean Central News Agency/Korea News Service/AP通信)

朝鮮中央通信社KCNA)は20日、北朝鮮の金正恩(Kim Jong Un)党総書記が戦術核による反撃想定訓練を指揮・監督したと報じた。

KCNAによると、訓練は18日と19日に行われ、核反撃態勢シフトを想定した訓練と、模擬の核弾頭を搭載した戦術弾道ミサイルの発射訓練に分けられたという。

キムは週末の訓練にラフな格好で参加し、タバコをふかしながら部隊を指揮・監督。部隊の動きに満足の意を示したようだ。

KCNAはキムが娘と一緒に訓練に参加した写真と、炎を噴き上げながら上昇するミサイルの写真を公開した。

模擬核弾頭を搭載したミサイルは800km飛行し、高度800mの目標に命中したという。

KCNAはキムの発言を引用し、「朝鮮民主主義人民共和国の核戦力は、敵の無謀な動きや挑発を高い戦闘態勢で強力に抑止、制御、管理し、いかなる不測の事態にあろうと、重要な任務を完全に遂行する」と報じた。

反抗的なキムは米韓の大規模合同軍事演習「フリーダムシールド」を侵略や敵対行為のリハーサルとみなしている。キムのミサイル発射はこの1週間で4回目となった。

米韓の海軍と海兵隊は20日から北朝鮮海岸への上陸と内陸部への進撃を想定した「双竜訓練」を開始する予定である。この訓練は過去5年間で最大規模となり、4月3日まで行われる予定だ。

韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領は米国との関係強化を推進し、北の核攻撃を想定した模擬演習も行っている。

聯合ニュースは政府関係者の話を引用し、「米韓演習の強度が高まるにつれ、不測の事態が発生する可能性が高まっている」と報じた。

日本と韓国も北朝鮮がミサイル実験を続ける中、数十年に渡る遺恨を捨て、安全保障関係を強化する動きを見せている。

北は核開発計画をめぐる国連の制裁により、ミサイルの発射実験を禁じられている。

北は先週、最も強力と主張する大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」を発射した。

聯合ニュースによると、国連安全保障理事会は20日、米国と日本の要請により、ICBM発射をめぐる緊急会合を開催する予定だ。

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