◎韓国軍によると、北の軍事パレードは8日以降に行われる可能性があるという。
北朝鮮の金正恩(Kim Jong Un)党総書記は7日、朝鮮人民軍創設75周年を記念する式典に出席し、核武装した軍隊の「無限の強さ」を称賛した。
朝鮮中央通信社(KCNA)によると、キムは妻子を連れて兵舎に足を運び、宴会で兵士を激励し、「世界最強の軍隊」を維持していることに謝意を示したという。
韓国政府は北が大規模な軍事パレードを準備している可能性があると警告している。一部の専門家はいよいよ地下核実験を強行するのではないかと疑っているが、韓国メディアは関係者の話を引用し、「現時点で核実験に踏み切る兆候はみられない」と報じている。
キムは昨日、軍幹部との会議を主催し、米韓合同軍事演習が拡大されたことを念頭に置き、「来るべき決選」に備えるよう命じた。
韓国軍によると、北の軍事パレードは8日以降に行われる可能性があるという。
韓国軍合同参謀本部は6日、「北でパレードのリハーサルとみられる活動が増加していることを衛星画像で確認している」と述べたが、実施時期には言及しなかった。
北は深刻な食料危機に直面しており、今月下旬に党中央委員会の全体会議を開き、農業に関する戦略の見直しや新しい目標を設定する予定だ。
KCNAによると、キムは宴会の中で国家の尊厳と繁栄、人民の幸福を保障するために誕生した朝鮮人民軍を称え、長きにわたる闘争の過程で勝利を収めてきた兵士の偉大な歴史および伝統に大きな誇りと喜びを示したという。
兵士たちはキムの演説に感激し、沸き立ち、涙を流したようだ。
歴史的な食料危機と経済的苦境に直面しているキムは多くの国民が飢えに苦しんでいるにもかかわらず、核・弾道ミサイル開発を推進し、ICBM(大陸間弾道ミサイル)を含む多くのミサイルを日本海に向け発射してきた。
キムは昨年、隣国の宿敵韓国、日本、そして米国に「先制攻撃もあり得る」と威嚇し、北の安全が脅かされる場合は核兵器の使用も辞さないと警告した。
またキムは今年、核開発を加速させると誓っており、韓国の専門家は今後数カ月以内に何かしらの動きを見せると警告している。
キムは昨年末の会議で国内の核弾頭を指数関数的な勢いで増やし、韓国向けの戦術核の大量生産、米国本土に到達可能な「より強力な」ICBMの開発を関係閣僚に命じた。
キムは米韓が合同軍事演習を拡大したことに強く反発し、軍事的な動き(軍事パレード、核実験など)を加速させる恐れがある。
外務省は先週、韓国との演習を拡大し、爆撃機や空母などを朝鮮半島に配備するという米国の計画を非難し、「圧倒的な核力」でこの動きに対抗する用意があると警告した。