朝鮮労働党の党大会開幕、金正恩 党総書記が演説=国営メディア
キムは19日、開会の辞で、同国の経済状況の改善や地域における地位の強化を強調した。
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北朝鮮の首都平壌で朝鮮労働党の党大会が開幕し、金正恩(Kim Jong Un)党総書記が国内外の政策方針を示す最重要政治行事の始まりを宣言した。国営朝鮮中央通信(KCNA)が20日に伝えた。
それによると、キムは19日、開会の辞で、同国の経済状況の改善や地域における地位の強化を強調した。今回の党大会は約5000人の党代表が参加し、向こう5年間の国内外政策、経済政策、社会生活全般の改革・発展目標を打ち出す場となる予定だ。
KCNAによると、キムは前回の党大会(2021年)が開催された際のコロナパンデミックや厳しい経済状況を振り返り、「この5年間で国家の地位が不可逆的に強化された」と主張した。またキムは「社会主義建設をさらに大きく推進するための有利な条件と状況が整った」と述べ、経済建設の推進や国民生活水準の向上、国家と社会生活の全領域の早期変革という「歴史的課題」に党が直面していると訴えた。
開会演説では、米国や韓国との対立関係や核兵器開発について直接触れたとの報道はなかった。これらは国際社会、とりわけ米国・韓国・日本を含む地域の主要な懸念事項だが、キムは党大会の初日の演説では経済強化と国家地位の向上に重点を置いたとみられる。
北は過去数年、厳しい国連の経済制裁や新型コロナによる国境封鎖、自然災害などの「三重苦」に直面してきたとされるが、党大会では公式に「経済5カ年計画」が概ね達成されたと主張している。AP通信は専門家の話しとして、「経済や防衛、外交など全分野で成果を上げたとの見解が示され、党大会はこれらの成果を総括し、将来計画を策定する場と位置づけられている」と報じた。
党大会では核・ミサイル開発など国防分野や外交政策が議論の中心となる可能性が高い。専門家は、キムが軍事力を一段と強化する方針や、対米・対韓政策の基本方針を党大会で明文化することも予想している。また、キムの娘とされるジュエ(Kim Ju-ae)が将来の後継者としての地位を固める動きが見られるとの分析も出ており、権力継承に関する言及があるかどうかにも注目が集まっている。
北と国際社会との対話は2019年以降ほとんど凍結したままであり、特に米国との非核化交渉は全く進展していない。党大会を契機に、核問題と外交戦略がどのような方向に向かうかは地域の安全保障環境に大きな影響を与える可能性がある。キムは経済振興を打ち出しつつも、体制強化と軍事力維持という二つの目標を掲げ、国内外に強い指導力を誇示する場として党大会を活用する構えだ。
