◎平壌の全体会議は韓国領内に怪しげな北のドローンが侵入する中で開催された。
北朝鮮の金正恩(Kim Jong Un)党総書記は27日、今年1年を総括する労働党の全体会議2日目で来年の軍事目標を設定した。
朝鮮中央通信社(KCNA)によると、キムは来年も集中的な兵器実験を継続すると誓い、自国の軍事に関する新しい目標を立案したという。
キムは会議の冒頭、「朝鮮半島で新たに生じた困難な状況に立ち向かう必要があり、それにはより広い政治的知見が求められる」と党幹部に語った。
またキムは2023年の軍事目標を「敵国闘争」と呼び、自衛力を強化する目標を立案し、党幹部に目標を達成するよう求めた。
KCNAは軍事目標を称賛し、「我々の党総書記は我が国の主権を守り、国益を守るために、我が党が徹底的に守るべき外交の原則と敵国闘争の方向性を明示した」と報じた。
またKCNAは、「我々の党総書記は政治情勢の多様な変動に備え、2023年に強力に推進すべき自衛力強化の新たな核心目標を提示した」と付け加えた。
KCNAは目標の詳細を明らかにしなかったが、キムの発言は北が来年も軍事能力を加速・拡大させる可能性を示している。
平壌の全体会議は韓国領内に怪しげな北のドローンが侵入する中で開催された。
韓国政府はドローンの撃墜に失敗したと認め、謝罪した。北のドローンはあまりに小さく、戦闘機と攻撃ヘリをスクランブル発進させたものの、捕らえることができなかったという。
北は今年、前例のない規模のミサイル実験を強行した。これは昨年初頭に党大会で策定された5カ年計画に基づくものである。
この計画で言及されている兵器には戦術核、新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)、極超音速ミサイル、原子力潜水艦、偵察衛星が含まれている。
KCNAによると、キムは今年1年を総括する中で、科学、教育、保健などの分野に深刻な欠点があることを発見・指摘し、高官らに問題を克服する方法を提起するよう命じたという。
北の経済は米国主導の厳しい制裁で疲弊し、コロナの大流行に対処できず、自然災害にも苦しめられ、ひどく冷え込んでいるように見える。
KCNAによると、全体会議は28日まで続く予定。