◎韓国の国家情報院(NIS)によると、金正恩 党総書記の体重は約140kgから120kgに減少したという。
韓国の国家情報院(NIS)によると、北朝鮮の金正恩 党総書記はここ数カ月で体重を約20kg減らしたが、健康を維持している可能性が高いという。
NISは10月28日に行われた議会報告で、北朝鮮の人工知能開発、ミサイル試験、金正恩の激やせ問題などについて議員らに報告した。
国営の朝鮮中央通信社が公開する金正恩の写真は今年初め頃に比べると明らかに痩せたように見えるため、多くの注目を集めた。一部の専門家は、「当局は金正恩の体調悪化を懸念し、ダイエットを勧めた可能性がある」と指摘した。
しかし、28日の議会報告に出席した2人の議員は主要メディアの取材に対し、「NISは金正恩の体調が悪化しているという証拠は現時点では確認されていないと報告した」と述べた。
一部のタブロイド紙は、最近公の場に登場した金正恩は「影武者」の可能性があると報じている。しかし、キム・ビュンキー議員は、「NISはこの噂を却下した」と述べた。
NISの報告によると、金正恩の体重は約140kgから120kgに減少したという。金正恩の身長は170cmと推定されている。
ビュンキー議員は、「金正恩は今年、少なくとも70日間公の場で活動しており、昨年同時期から45%も増加した」と述べた。「金正恩はコロナの影響で疲弊した国民を鼓舞するために公の活動を増やしたと考えられています...」
またNISの報告によると、北朝鮮経済のライフラインである中国との貿易取引は、今年9月の時点で昨年の約3分の2に減少したという。
北朝鮮の経済はアメリカ主導の厳しい制裁、昨年の台風災害、コロナ危機の影響で深刻なダメージを受けており、1990年代の大飢饉に匹敵する飢餓が発生する可能性があると指摘されている。
1994年から1998年の間に発生した大飢饉では、200万~350万人が餓死もしくは栄養不足に関連する病で亡くなったと推定されている。
ビュンキー議員は、「NISの調査の結果は、北朝鮮は外部の支援を受けるために厳しいコロナ封鎖を緩和し始めているという結論に達した」と述べた。世界保健機関(WHO)も最近同様の報告を行っている。
NISの報告によると、当局は最近医薬品を含む物資輸送を許可し、西部の南浦港は大量に届く物資の受け入れに苦労しているという。
ビュンキー議員は、「当局は供給の増加に対応するために、北西部に別の港を開く準備を進めており、中国とロシアとの鉄道輸送の再開も検討している」と述べた。
北朝鮮はまだコロナウイルスの症例を報告していない。専門家は当局の主張を疑っているが、NISは「現時点で大規模な感染拡大の兆候は見られない」と報告した。