◎トカエフ氏は昨年、閣僚を「ゴミ」と批判し、「インフレを食い止められず、老朽化したインフラを改修できなかった責任はゴミどもにある」と述べていた。
カザフスタンのトカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領が5日、内閣総辞職を承認した。
国営メディアによると、トカエフ氏は内閣を「役立たず」「クズの集まり」と呼び、速やかに辞職するよう圧力をかけていたという。
トカエフ氏は首相代行を指名したうえで内閣に対し、新内閣が発足するまで職務を継続するよう命じた。
内閣総辞職の理由は説明されていないが、トカエフ氏は昨年、閣僚を「ゴミ」と批判し、「インフレを食い止められず、老朽化したインフラを改修できなかった責任はゴミどもにある」と述べていた。
現内閣は同国が1991年に独立して以来、最悪の暴動が発生した2022年1月に発足。この暴動はインフレに端を発するもので、少なくとも225人が死亡したとされる。
内閣の役割は形式的なものに過ぎず、トカエフ氏が権力を独占している。
トカエフ氏は7日に政府高官と会談し、新内閣に求める優先事項を伝える予定だ。
トカエフ氏はナザルバエフ(Nursultan Nazarbayev)前大統領の後任として2019年に大統領に就任した。
30年以上国を率いたナザルバエフ氏は退任後まもなく安全保障理事会のトップに就任。影響力を保持している。