◎政府は昨年初めに発生した暴動を受け、議会選の前倒しを決めた。
2022年1月7日/カザフスタン、首都ヌルスルタン、トカエフ大統領(Kazakhstan's Presidential Press Service)

カザフスタンの選挙管理委員会は20日、前日に行われた議会選の速報値を公表した。

それによると、トカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領の与党・アマナトは過半数を維持する見通し。議席の3分の1は小選挙区制、残りは比例代表制で選出される。

選管は声明で、アマナトが得票率53.9%を獲得したと発表。トカエフ氏を支持する他の5政党も議席獲得に必要な5%のしきい値をクリアした。

政府は昨年初めに発生した暴動を受け、議会選の前倒しを決めた。

トカエフ氏は30年以上に渡って権力を保持したヌルスルタン・ナザルバエフ(Nursultan Nazarbayev)前大統領の後任として2019年に選出された。

アナリストはトカエフ氏がナザルバエフ氏の権威主義路線を継承すると見ていた。同氏は前任者に敬意を表して、首都名を「ヌルスルタン」に改名していた。

しかし、トカエフ氏は昨年1月の暴動にナザルバエフ氏の権力保持への不満が含まれていたことを踏まえ、ナザルバエフ氏を安全保障理事会の議長から外し、政治・経済改革に着手した。この暴動では警察官を含む220人以上が死亡している。

デモ隊は燃料費の高騰に抗議し、ナザルバエフ氏が退任以降も別のポストで影響力を保持していることに怒りを表明した。

警察は暴徒を厳しく取り締まり、デモ参加者を中心に220人以上が死亡した。

この暴動の中、トカエフ氏はナザルバエフ氏を解任し、9月には首都名をヌルスルタンからアスタナに戻した。

またトカエフ氏は大統領の権限を制限し、その任期を1期7年とした。

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