◎カザフの憲法によると、国会は大統領選の日程を前倒しできる。
カザフスタンのトカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領は1日、秋に早期大統領選挙を実施し、大統領の任期を最大2期5年から1期7年に変更した方がよいと議会に提案した。
トカエフ氏は具体的な投票日には言及しなかったものの、再選を目指すと表明した。次の大統領選は2024年に行われる予定だった。
カザフの憲法によると、国会は大統領選の日程を前倒しできる。任期を変更するためには憲法改正が必要。
トカエフ氏は1991年のソ連崩壊から30年近く同国を統治したナザルバエフ(Nursultan Nazarbayev)前大統領の遺産を引き継ぎ、2019年に就任。独裁体制を確立すると予想されていた。
しかし、昨年1月に暴力的な抗議デモが発生したことで態度を変え、政治・経済改革を呼びかけている。この暴動の死者は200人以上と報告されている。トカエフ氏は暴動を抑えることができず、ロシアに支援を要請した。
デモは燃料価格の高騰に不満を持つ人々が呼びかけたが、同国の強権的な政治に対する不満も反映されていた。
豊富な天然資源を利用し30年近く国を当時したナザルバエフ氏は2019年に退任したものの、まもなく安全保障理事会のトップに就任。影響力を堅持した。
トカエフ氏は1月の暴動後、ナザルバエフ氏をそのポストから外したが、まもなく与党「ヌル・オタン」の党首に指名した。