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パキスタン・ショッピングモール火災、死者23人に、46人行方不明

火災は4階建ての複合商業施設「グルプラザ」で発生。鎮火に24時間を要する激しい火災となり、救助隊が建物内部に入り捜索活動を進めている。
2026年1月19日/パキスタン、最大都市カラチ、火事が発生したショッピングモール(AP通信)

パキスタン南部シンド州の最大都市カラチのショッピングモールで1月17日に発生した火災について、警察は19日、これまでに23人の死亡を確認したと明らかにした。火災は4階建ての複合商業施設「グルプラザ」で発生。鎮火に24時間を要する激しい火災となり、救助隊が建物内部に入り捜索活動を進めている。多数の遺体が発見され、今なお数十人が行方不明とみられ、当局は死者数がさらに増える可能性があるとしている。

カラチ警察によると、救助隊が建物内で複数の遺体を収容し、死者数は23人に達した。このうち身元が確認されたのは6人のみで、残りは損傷が激しく、DNA検査を行う必要があるという。また、行方不明者については、少なくとも46人が建物内にいる可能性があるとされ、救助活動が続けられている。

火災は17日夜に発生し、プラザ内に店舗を構える約1200の商店や多くの買い物客を巻き込んで急速に燃え広がった。現場では化粧品や衣料品、プラスチック製品など可燃性の高い商品が多く保管されており、火勢を助長したと見られている。シンド州首相は記者会見で、「消防隊員を含む多くの犠牲者が出ている」と述べ、遺族に支援を提供すると表明した。

救助活動は24時間体制で続き、カラチ市長は「行方不明者全員の確認が取れるまで捜索を続ける」と強調した。地元テレビ局によると、建物内には倒壊の恐れがある箇所もあり、救助隊が重機などを使って慎重に作業を進めているという。出火原因は明らかになっておらず、警察当局が関係者から話しを聞いている。

一方、モール周辺には行方不明者の家族が集まり、安否情報を待ちながら不安な様子を見せている。ある男性は、結婚式の買い物のために妻や娘、それに義理の妹が17日にこのプラザにいたと語り、「電話で連絡が取れていたが、今は音信不通だ」と述べ、無事を祈っていると話した。また別の男性は自らは逃げ延びたものの、店を経営していた兄が取り残されたまま行方不明であると訴えた。

この火災はカラチで繰り返される悲劇の一つとして国内外の関心を集めている。同市では過去にも安全基準の不備や違法建築が原因とされる致命的な火災が発生しており、2012年の衣料工場火災では260人以上が死亡、2023年にも商業施設で10人が死亡する火災が起きている。こうした背景から、今回の火災を受けて建築物の安全対策や避難設備の改善を求める声が強まっている。

カラチ当局は引き続き救助・捜索活動を行うと同時に、火災原因の究明や再発防止策の検討を進める方針を示している。

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