◎北被告は2019年12月、当時20歳の学生が警察に被害届を提出したことを受け、逮捕された。
手錠(Getty Images)

シンガポールの裁判所が泥酔した学生を暴行したとして、日本人の美容師に禁固17年半と20回のむち打ちを言い渡した。被告の弁護士が4日、明らかにした。

それによると、北 一光(Kita Ikko、39歳)被告は1日、強姦罪、性的暴行罪、わいせつな映画を製作した罪で有罪判決を受けたという。

AP通信は在シンガポール・日本大使館の声明を引用し、「同国で日本人がむち打ち刑に処されるのは初めてである」と報じた。

シンガポールの刑法は強姦、麻薬密売、破壊行為、強盗など、さまざまな犯罪を犯した50歳未満の男性にむち打ち刑を科すとしている。

一部の人権団体はこれを批判しているが、現地メディアによると、刑法が見直される可能性は低い。

北被告は2019年12月、当時20歳の学生が警察に被害届を提出したことを受け、逮捕された。

警察によると、被告は河川沿いのバーで被害者と初めて会い、自宅に連れ込んで暴行したという。

また被告はその様子を携帯電話で撮影し、友人に送信した。

北被告は昨年5月に起訴されるまで保釈を認められ、その後は警察の勾留下にあった。

CNAは判決文を引用し、「あなたが被害者に行った暴行は残忍なものであった。被害者は酩酊状態で自力で歩けなかった」と報じた。

また判事は「被告は酩酊状態の被害者を襲い続け、身体だけでなく、心にも深い傷を負わせた」と強調した。

CNAによると、北被告は容疑を一部否認し、控訴する意向を示しているという。

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