◎アーダーン氏は2月7日に退任する。
ニュージーランドのアーダーン(Jacinda Ardern)首相が19日、辞意を表明した。
アーダーン氏は2017年に労働党党首に選出され、世界で最も若い女性首相となった。
次の総選挙は10月14日に予定されている。労働党は2020年の議会選で地滑り的勝利を収めたが、最新の世論調査によると、労働党の支持率は最大野党「国民党」に大きく後れを取っている。
アーダーン氏は2月7日に退任する。テレビジョン・ニュージーランドによると、後任を決める投票は22日に行われる予定。
アーダーン氏は記者会見の中で、「夏休みの間、自分の将来について考えた」と語った。
またアーダーン氏はこの6年で様々な問題に直面したことについて、「平時に国を率いるのと、危機に瀕した時に国を率いるのは別物だ」と述べた。
アーダーン氏はクライストチャーチの銃乱射事件、ホワイト島の火山噴火、コロナウイルスの大流行とその後の不況、ロシアのウクライナ侵攻がもたらしたインフレなどに言及した。
「これらの出来事はその重さと性質から、負担が大きいと感じました。ただ国を率いているだけだと感じた瞬間は一度もありませんでした」
またアーダーン氏は「世論調査で労働党が劣勢に立たされているから辞任するのではなく、次の選挙で勝てると確信しているから辞めるのだ」と述べた。
労働党のロバートソン(Grant Robertson)副党首は19日、党首選には立候補しないと表明した。
オーストラリアのアルバニージー(Anthony Albanese)首相はツイッターに声明を投稿。アーダーン氏に賛辞を贈った。「ジャシンダ・アーダーンはNZの指導者であり、多くの人にインスピレーションを与えました。私にとっては偉大な友人でもあります」
アーダーン氏は気候変動や子どもの貧困対策など、政府の業績を誇りに思うと述べた。