▽インドのジャンムー・カシミール州で観光客が殺害されて以来、両国間の緊張は一気に高まり、紛争に発展する可能性も出ている。
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イランのアラグチ(Abbas Araghchi)外相が5日、パキスタンを訪れ、係争地カシミール地方をめぐるインドとの緊張を緩和するよう要請した。
パキスタン外務省によると、インドとの緊張が高まって以来、外国の調停者が首都イスラマバードを訪れたのは初めてだという。
アラグチ氏はイスラマバード近郊の空港に到着後、在イラン大使館に向かった。現地メディアによると、アラグチ氏はシャリフ(Shehbaz Sharif)首相やザルダリ(Asif Ali Zardari)大統領らと会談する予定だという。詳細は不明だ。
アラグチ氏は先週、インドとパキスタンに自制を求め、緊張緩和に協力すると表明していた。
インドのジャンムー・カシミール州で観光客が殺害されて以来、両国間の緊張は一気に高まり、紛争に発展する可能性も出ている。
この事件はジャンムー・カシミール州近郊の山岳地帯にある観光地で4月22日に発生。正体不明の武装集団が観光客に向けて発砲し、26人が死亡、17人が負傷した。
インド政府はこの地域に陸軍を派遣し、容疑者を追跡している。
インド政府はこの事件を受け、パキスタン国民に発行したすべてのビザ(査証)を剥奪した。
パキスタンはインドの外交スタッフの削減、両国間で唯一機能している陸上国境の閉鎖、インドとの水共有条約を停止するなどの対抗措置を発表した。
またパキスタンはインドが所有または運営するすべての航空会社の領空への進入を禁じ、インドとの貿易を停止した。インド側も同様の措置を取っている。
インド政府はこの事件にパキスタン政府が関与したと主張しているが、その証拠は示していない。
パキスタン政府は関与を否定し、国連と国際社会に中立的な調査を求めている。
パキスタン軍は先週から厳戒態勢を敷いている。