◎インドネシアは国連で1951年に採択された「難民の地位に関する条約」に加盟していないが、2016年の大統領令で難民の扱いに関する規定が定められて以来、多くのロヒンギャを受けている。
インドネシア・スマトラ島北部アチェ州で27日、ミャンマーの少数民族ロヒンギャの受け入れに抗議するデモが行われた。
デモに参加した学生約200人は「ミャンマーに帰れ」「ロヒンギャは出ていけ」などとシュプレヒコールを上げた。
アチェ州にはこの1カ月で1500人を超えるロヒンギャがボートで到着している。
デモ隊はアチェ州の州都バンダアチェの州議会前で段ボールを燃やし、「ロヒンギャの存在はアチェ州に社会的・経済的動揺をもたらす」として、受け入れを拒否するよう議員に求めた。
またデモ隊は「ロヒンギャは出て行け」と連呼し、難民の到着を管理できていないとして中央政府と国連を非難した。
一部のデモ参加者は路上でタイヤを燃やした。
デモの主催者は記者団に対し、「私たちは州議会議長とジョコ政権に対し、ロヒンギャ難民をアチェ州から追い出す断固とした措置を即座に取るよう求めました」と語った。
その後、デモ隊は約135人のロヒンギャが避難している公民館まで行進した。デモ隊はロヒンギャの衣類や日用品を破壊。警察はロヒンギャを別の場所に避難させた。
ミャンマー軍政による2017年の弾圧で殺害されたロヒンギャは1万3000人と推定され、少なくとも200の村が焼き払われ、100万人以上が国外退避を余儀なくされた。
バングラのコックスバザール地区には70万人以上のロヒンギャが避難し、世界最大の難民キャンプを形成している。
バングラから海路で出国するロヒンギャのほとんどが仕事を求めてイスラム教徒の多いマレーシアを目指す。
インドネシアは国連で1951年に採択された「難民の地位に関する条約」に加盟していないが、2016年の大統領令で難民の扱いに関する規定が定められて以来、多くのロヒンギャを受けている。