◎西パプア州に拠点を置くゲリラ組織「西パプア民族解放軍(TPNPB)」とみられるゲリラ兵がセスナを破壊し、パイロットを殺害、乗客6人は解放した。
西パプア民族解放軍(TPNPB)の傭兵と拘束されたNZ市民(中央)(BBC News Indonesia)

インドネシアの捜査当局は6日、東部パプア州で武装集団に殺害されたニュージーランド国籍の男性パイロットの遺体を収容したと明らかにした。

このパイロットが操縦する小型セスナは5日、パプア州の先住民族を乗せて目的地に到着した直後に襲撃を受けた。

警察によると、西パプア州に拠点を置くゲリラ組織「西パプア民族解放軍(TPNPB)」とみられるゲリラ兵がセスナを破壊し、パイロットを殺害、乗客6人は解放したという。

乗客6人のうち2人は子供であった。

捜査当局は声明で、「パイロットを射殺したのは滑走路近くのジャングルに拠点を置くTPNPBの一派とみられる」と述べた。

それによると、この一派はパプア州内にある鉱山とその周辺の町に何度も攻撃を仕掛け、主に外国人労働者を標的にしているという。

インドネシア領パプア(旧オランダ領)はインドネシア本島とは民族的・文化的に大きく異なる。パプアは1961年にオランダから独立したものの、2年後にインドネシアの支配下に置かれた。

インドネシア政府は国連が主導した1969年の投票でパプアを編入。それ以来、パプア州と西パプア州では紛争が続いており、解決の見通しは立っていない。

TPNPBや「自由パプア運動(OPM)」などの反政府勢力はパプアの分離独立を目指している。

OPMは昨年2月、地元の航空会社スシ・エアーで働いていたNZ人男性パイロットを拉致した。

OPMは中央政府がパプアの独立を承認すれば男性を解放すると主張している。

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