◎ジャワ島東部のスメル山は12月4日に噴火し、噴煙の高さは12,000mに達した。
2021年12月9日/インドネシア、東ジャワ州ルマジャン、灰に埋もれた村を探索する人々(Getty Images/AFP通信/PAメディア)

12月18日、インドネシア政府はジャワ島東部のスメル山(標高3,676m)が再び噴火する可能性があると警告し、島民に警戒を怠らないよう呼びかけた。

スメル山は今月4日の現地時間14時30分頃に噴火した。当局によると、噴煙の高さは12,000mに達したという。

エネルギー鉱物資源大臣のアリフィン・タスリフ氏は18日、4日の噴火で降り積もった灰が溶岩の流れるルートをほぼ覆ったため、溶岩と火砕流を伴う噴火が再び発生すると、被害を免れた地域に溶岩が到達する可能性があると述べた。

地元メディアによると、政府は4日の噴火を受け、東ジャワ州ルマジャン地域のハザードマップを新たに作成したという。スメル山の現在の噴火警戒レベルは上から2番目に高いレベル2(いつ噴火してもおかしくない状態)。

火山学および地質災害軽減センターの責任者であるアンディ・アーニ氏は火口から13km以内の住民に警戒態勢を維持するよう警告し、河口近くの村には近づかないよう呼びかけた。

地元メディアによると、当局は17日に行方不明者の捜索活動を打ち切ったという。これまでに死亡が確認された人は48人、行方不明者は36人にのぼり、100人以上が重軽傷を負った。医療機関によると、22人が重度の火傷を負ったという。

防災庁は先週の声明で、5,200軒以上の建物が被害を受けたと明らかにした。

ジョコ・ウィドドは先週、最も深刻な被害を受けたルマジャンの村を視察し、村と都市を結ぶ幹線道路の再建と、火口に近い集落の移転に向けた取り組みを推進すると約束した。

グレートマウンテンと呼ばれているスメル山はジャワ島で最も標高の高い活火山で、今年1月と昨年12月にも火砕流を伴う大規模な噴火が発生した。1月の火砕流は火口から4~5km流れ下ったと伝えられているが、死傷者は確認されていない。

インドネシアは環太平洋プレートに沿って形成された火山大国で、国内にある約130の火山の多くが活発に活動している。

2021年1月16日/インドネシア、スメル山の火砕流(ロイター通信)
アフィリエイト広告
スポンサーリンク