インドネシア、ガザ地区への部隊派遣準備進める、8000人規模
インドネシア外務省は同国がガザで果たす役割について、「人道的なものに限定される」との立場を繰り返している。
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インドネシア軍はパレスチナ・ガザ地区への平和維持・人道支援派遣任務に向けて最大約8000人の部隊を6月までに出動可能な態勢に整える計画を発表した。これはトランプ政権が提唱する戦後復興枠組みに関連する国際平和維持ミッションへの最初の具体的な人員準備の表明となる。
インドネシア国軍の陸軍准将は声明で、「2月12日の会合でガザ派遣に向けた部隊構成案と移動スケジュールを最終決定した」と述べた。部隊は複合旅団規模で編成され、2月中に健康診断や書類手続きを進め、月末に戦力確認審査を行う予定だという。約1000人の先発隊を4月までに出せるよう準備し、残る部隊を含めて6月までに出動可能とする計画である。だが、実際の派遣は中央政府の承認および国際的な枠組みの合意が必要であり、準備態勢が整ったからといって即座に出発するわけではないと強調した。
インドネシア外務省は同国がガザで果たす役割について、「人道的なものに限定される」との立場を繰り返している。インドネシアが派遣する部隊は民間人の保護、医療支援、復興支援に重点を置き、戦闘行為や武装勢力との戦闘を伴う任務には従事しない方針だという。
仮に派遣が実現すれば、インドネシアはトランプ(Donald Trump)米大統領が立ち上げた「平和評議会(Board of Peace)」の下で設けられた治安任務に正式に部隊を提供する最初の国となる見込みだ。ガザでは2025年10月に停戦合意が成立して以来、脆弱ながらも戦闘は停止状態にあるが、復興と安定化が依然として大きな課題となっている。
インドネシアは世界最大のイスラム教人口を擁する国家として、これまでイスラエルと外交関係を樹立しておらず、二国家解決策の支持を一貫して表明してきた。また、ガザへの人道支援にも深く関与し、病院への資金提供なども行っている。派遣にあたっては、イスラエルが平和評議会に参加している一方で、パレスチナ側の代表が存在しないという構図が、インドネシア政府が内部からパレスチナの利益を擁護する必要があると説明する理由の一つとなっている。
インドネシア軍は国連平和維持活動への貢献実績が豊富で、レバノンなどへの派遣経験もある。また国際的な平和維持活動で上位の貢献国の一つとされ、その経験が今回のガザ派遣準備にも生かされる見込みだ。
ただし、最終的な派遣の可否や日程、任務内容などは今後の政治判断と国際的な調整に左右される。インドネシア政府は引き続き政府内外や関係各国との協議を進める方針である。
