◎カシミールでは数カ月前から暴力事件が急増し、多くの市民が爆弾テロや銃撃戦に巻き込まれて死傷している。
インド、カシミール地方、陸軍の兵士(ロイター通信)

インドの係争地カシミール地方で銃撃戦があり、反政府勢力の戦闘員が死亡した。陸軍が10日、明らかにした。

それによると、銃撃戦は主要都市スリナガル近郊の森林で発生。治安部隊がテロリスト1人を無力化したという。

地元テレビ局は治安筋の話しとして、「治安部隊はジャンムー・カシミール州の地区とスリナガル北方の地区で反政府勢力を追跡し、掃討作戦を行った」と伝えているが、詳細は不明だ。

カシミール南部の集落では8日、政府系民兵組織の構成員2人が射殺される事件が発生。分離独立を主張する反乱軍カシミール・タイガース(Kashmir Tigers)がSNSに犯行声明を投稿した。

スリナガルの銃撃戦とこの射殺事件の関連は不明。陸軍は詳細を明らかにしていない。

インドとパキスタンはそれぞれカシミールの一部を管理している。この係争地をめぐる領有権争いが解決する目途は立っていない。

カシミールでは数カ月前から暴力事件が急増し、多くの市民が爆弾テロや銃撃戦に巻き込まれて死傷している。

カシミールの反政府勢力は1989年の武装蜂起以来、中央政府と戦ってきた。カシミールで生活するイスラム教徒の多くがパキスタンへの編入か独立という反政府勢力の目標を支持している。

インドとパキスタンは1947年の独立時、65年、71年の計3回、この境界線を巡って衝突(印パ戦争)している。

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