◎カシミール地方のイスラム教徒は、ヒンズー教のイベントや巡礼を推進する連邦政府の政策に不満を持っている。
インドの警察当局は7日、カシミール地方のスリナガル市内で行われたイスラム教シーア派の行進を妨害し、数十人を拘束した。
イスラム教徒たちはシーア派最大の宗教行事アシュラを祝うために街に繰り出し、行進しようとしていた。
アシュラは喪に服す月「ムハッラム」の10日目に行われ、預言者ムハンマドの孫で7世紀に殺害されたシーア派指導者フセインを悼む行事である。
カシミール当局はイスラム教徒とヒンズー教徒が衝突する可能性があるとして、公共エリアでのアシュラ関連イベントを禁じている。
スリナガル近郊の地区に集まった数十人は当局の規制を無視して宗教スローガンを唱えながら行進した。
警察は人々を取り囲み、解散命令に応じなかった数十人を拘束した。AP通信によると、取り締まりに抗議した数人がこん棒で殴られ、ある男性は腹部を蹴られたという。
カシミール当局は2年前に行われた同様の行進も厳しく取り締まったと報告されている。その時は数十人が負傷した。
インド政府が管理するカシミールの支配エリアはインドからの独立およびパキスタンへの編入を求める1989年の武装蜂起以来、アシュラ関連のイベントの一部を禁じ、必要に応じて武力を行使してきた。この蜂起では民間人、反政府勢力、政府軍兵士数万人が犠牲になったと推定されている。
カシミール地方のイスラム教徒は、ヒンズー教のイベントや巡礼を推進する連邦政府の政策に不満を持っている。
ヒマラヤ山脈のヒンズー教の聖地で現在行われている巡礼にはインド全土から100万人以上が参加する予定だ。インド軍と警察は聖地に通じるルートに数万人を配備している。