インド当局、係争地カシミール地方で25冊の書籍を発禁処分
この書籍を販売・所持・宣伝したものは7年以下の懲役、悪質な場合は終身刑に処される可能性がある。
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インドのカシミール当局が「虚偽の主張」や「分離主義」を扇動するとして、25冊の書籍を発禁処分とした。
この命令に基づき、対象の書籍を販売したり、所有した者は懲役刑に処される可能性がある。
カシミール内務省は7日の声明で、25冊の書籍を2023年に公布された刑法に基づき「没収対象」と宣言し、カシミール地域内での流通、所持、アクセスを事実上禁じた。
この書籍を販売・所持・宣伝したものは7年以下の懲役、悪質な場合は終身刑に処される可能性がある。
地元メディアによると、過去の発禁処分で実際に有罪判決を受けた人はいないという。
内務省は声明で、「対象の書籍は分離主義を扇動し、インドの主権と領土の完整性を脅かすものと判断された」と述べた。
また同省はこれらの書籍が「若者を誤導し、テロリズムを美化し、インド国家に対する暴力扇動に重要な役割を果たした」と指摘した。
インドとパキスタンはそれぞれカシミールの一部を管理している。この係争地をめぐる領有権争いが解決する目途は立っていない。
インドのジャンムー・カシミール州では4月、正体不明の武装集団が観光客に向けて発砲し、26人が死亡、17人が負傷した。その多くがインド人であった。
この事件後、インドとパキスタンの境界で戦闘が発生。本格的な戦争に発展する恐れもあったが、両国は5月10日、米国の仲介を受け、完全かつ即時の停戦に合意した。