インド・ゴア州、16歳未満のSNS禁止を検討中
ゴア州政府は声明で、州として関連法案や規制の枠組みを慎重に分析しており、実施可能と判断されれば独自に法整備を進める意向を示した。
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インド西部ゴア州政府は27日、児童・青少年のソーシャルメディア利用を禁止する法律の導入を検討していると明らかにした。対象は16歳未満の利用者で、オーストラリアが昨年末に導入した法律をモデルにしている。ゴア州政府は声明で、州として関連法案や規制の枠組みを慎重に分析しており、実施可能と判断されれば独自に法整備を進める意向を示した。具体的な施行時期や運用方法については今後詳細を詰めるとしている。
この動きは子どものメンタルや安全性への懸念を背景にしている。インド全体ではインターネット利用者が10億人を超え、数億人が18歳未満とみられるが、連邦政府レベルで未成年のソーシャルメディアアクセスを制限する明確な規制は存在しない。ゴア州はオーストラリアで施行された法律を検証対象とし、どのように未成年者のアカウント管理やアクセス制限を実行しているか検証している。
オーストラリアでは昨年12月に16歳未満のSNS利用を禁止する法律が施行され、施行から1か月足らずで約470万件の未成年アカウントが停止された。これにより、フェイスブックやインスタ、ユーチューブ(キッズ除く)、ティックトックといった主要プラットフォームでの未成年アカウントの利用が大幅に制限された。フランスやインドネシア、マレーシアなどでもオーストラリアの取り組みを注視し、未成年者規制の導入を検討している。
ゴア州と同様に、南部のアンドラプラデシュ州もオーストラリア型規制の導入を検討しており、複数の閣僚からなるパネルを設置して海外事例を研究している。アンドラプラデシュ州政府は偽情報やオンライン上の虐待の広がりを抑える必要性を指摘し、法的・技術的な実現可能性について分析を進めているという。
一方で、今回の規制検討に対して中央政府や主要テクノロジー企業はコメントしていない。米IT大手メタは、「保護者による監督が重要であり、単純な禁止策では未成年者が規制のないプラットフォームへ移行する可能性がある」との見解を示し、包括的なアプローチの必要性を指摘した。またメタはティーンエイジャーが1週間に約40種類のアプリを利用しているとし、特定の企業だけを対象にする規制の限界を強調している。
こうした動きは、子どものオンライン環境に対する国際的な議論の高まりを反映している。多くの国でSNS利用が子どもの精神衛生や安全に与える影響が問題視されており、利用年齢の引き上げや年齢確認の強化といった規制強化の議論が進んでいる。世界では単なる年齢制限にとどまらず、利用時間の制限や保護者監督の制度化など、複合的な対策が検討されている。
ゴア州がソーシャルメディア禁止法を制定するか否かは不透明だが、児童のオンラインリスクに対する社会的な関心は高まっているため、インド国内で未成年者のネット利用規制を巡る議論が一段と活発化する可能性がある。
