印ニューデリーの野良犬捕獲へ、最高裁が自治体に命じる

インドでは年間約2万人が狂犬病で死亡していると推定されている。これは世界で最も多く、当局によると、狂犬病の感染源の95%以上が野良犬である。
インド、首都ニューデリーの通り、野良犬(ロイター通信)

インド最高裁が11日、ニューデリー当局に対し、市内にいる全ての野良犬を捕獲し、不妊手術を施した上で保護施設に移送するよう命じた。

最高裁は判決の中で、まず高リスク地域にいる5000頭の野良犬を捕獲し、6~8週間以内に適切なスタッフと防犯カメラを備えたシェルターに送るプロセスを直ちに開始するよう指示した。

最高裁が5000匹という数字をどのように導き出したかは不明である。ニューデリーの野良犬の数は50万~100万匹と推計されている。

最高裁は子供が犬にかまれる事件が相次いでいることを受け、今回の決定に至った。

最高裁は判決の中で、「状況は極めて深刻である。この決定は公共の利益、市民の安全を念頭に置いて下された」と述べた。

また最高裁は「乳幼児や幼い子どもが野良犬に襲われることは、いかなる場合も許されない」と強調した。

さらに、すべての咬傷事件を報告できるよう、1週間以内に動物ヘルプラインを設置するよう自治体に命じた。

動物愛好家や活動家たちは野良犬の駆除に反対している。最高裁は判決の中で活動家たちを叱責した。「あなたたちは狂犬病で亡くなった人々を連れ戻すことができますか?」

狂犬病は中枢神経系に侵入するウイルスによって引き起こされる。治療せずに放置すると、ほぼ100%死亡する。

インドでは年間約2万人が狂犬病で死亡していると推定されている。これは世界で最も多く、当局によると、狂犬病の感染源の95%以上が野良犬である。

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