◎西ベンガル州コルカタの大学病院で働く31歳の女性研修医は9日、同キャンパス内で亡くなっている状態で発見された。
2024年8月17日/インド、首都ニューデリー、病院の女性研修医が殺害された事件に抗議する集会(AP通信)

インドの医療従事者が17日、国立病院の女性研修医が性的暴行を受け殺害された事件に抗議するため、ゼネストを開始すると宣言した。

国内最大の医師団体であるインド医師会によると、全国の医療機関は18日まで緊急を除くサービスを24時間停止する。

西ベンガル州コルカタの大学病院で働く31歳の女性研修医は9日、同キャンパス内で亡くなっている状態で発見された。

警察はその後、ボランティアで大学の警備を行っていたとされる男が女性をレイプし、殺害したとして逮捕した。

これに抗議するデモはここ数日で激化し、多くの医療従事者が政府に対応を求めている。

特に女性医師や看護師の怒りは凄まじく、より安全な労働環境が確立されるまで外来の受付を再開しないと表明した病院もある。

14日夜には全国で数万人の女性が街頭に繰り出し、捜査当局に正義を追求するよう求めた。一部のデモ隊は加害者の性器を切り落とし、死刑に処すよう求めている。

数百万人がこのゼネストの影響を受けると推定されている。多くの医療機関が緊急以外の受付を停止、新たなストを計画している病院もある。

インド医師会は声明で、ゼネストを「正義を追求する闘い 」と呼び、国民に理解と支援を呼びかけた。

医師会は勤務中の医療従事者に対するいかなる攻撃も許さず、加害者の保釈を認めないなど、医療従事者の命を守る、より厳格な法律を要求している。

インドは「レイプ大国」と呼ばれるほどレイプ事件が後を絶たず、2020年にカースト制の最下層「ダリット」の女性が集団レイプされ死亡した事件は全国規模の抗議デモに発展した。

国家犯罪記録局(NCRB)によると、2022年に全国で確認されたレイプ事件は3万1516件、21年から20%増加したという。これは認知された件数であり、実際はもっと多いと推定されている。

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