インド北東部でM5.8の地震、被害報告なし
地元テレビ局が報じた映像には、建物から避難する人々の姿が映っていた。ケガ人や建物被害の情報はない。
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インド北東部アッサム州で14日、マグニチュード5.8の地震が発生した。現時点で被害の報告はない。
米地質調査所(USGS)によると、震源地はグワハティ郊外、震源の深さは5キロメートル。
地元テレビ局が報じた映像には、建物から避難する人々の姿が映っていた。ケガ人や建物被害の情報はない。
インドの活断層は地質的背景と地殻運動の影響を強く受けている。インド亜大陸は数千万年前にユーラシア大陸に衝突し、その結果ヒマラヤ山脈が形成された。この地殻変動は現在も進行中であり、インド北部から中部にかけて数多くの活断層が存在している。プレート境界での圧縮力が地殻に蓄積され、時折大規模な地震として解放されるため、インドは地震リスクが極めて高い地域に分類されている。
代表的な地震多発地域はヒマラヤ山脈周辺と北東部、そしてインド西部の一部である。特にヒマラヤ地帯はインドプレートとユーラシアプレートの衝突域にあたり、巨大地震の可能性が常に存在する。過去にも1905年のカングラ地震、1934年のビハール・ネパール地震、2005年のカシミール地震など、多くの大被害をもたらした地震が発生してきた。また、2001年にグジャラート州で発生したM7.7の地震は約2万人の死者を出し、プレート境界から離れた地域でも大地震が起こり得ることを示した。
インド国内の活断層としては、ヒマラヤ前縁断層、中央断層、ヒマラヤ背斜断層などが知られており、いずれも巨大地震の震源となる可能性を秘めている。これらの断層は長期間活動を停止している場合でも、地下に応力が蓄積しているため、発生すれば甚大な被害をもたらす危険性がある。また、インド西部や中部にも小規模ながら活断層が点在し、局所的に強い揺れを引き起こすことがある。
インドの地震被害を深刻化させる要因の一つが都市化と建築基準の不備である。急速な人口増加により耐震性の低い建物が密集して建設されており、特に地方都市では耐震設計が徹底されていない。そのため、中規模の地震でも死傷者が多数発生するリスクが高い。加えて、インフラや救助体制が十分に整っていない地域では復旧が遅れ、被害が拡大する傾向にある。
インドの活断層と地震はプレートテクトニクスの影響を強く受け、過去にも甚大な災害を繰り返してきた。今後も大規模地震の発生は避けられないと考えられており、耐震建築の普及や防災教育、早期警報システムの整備が急務となっている。