◎インド国防省は10日の定期点検中に技術的なトラブルが発生し、誤ってミサイルを発射したと明らかにした。
3月11日、インド政府は隣国パキスタンに誤ってミサイルを発射したと発表し、遺憾の意を示した。
AFP通信によると、インド国防省は10日の定期点検中に技術的なトラブルが発生し、誤ってミサイルを発射したと説明したという。ミサイルの種類やそれ以上の詳細は明らかにされていない。
パキスタン軍は10日の声明で、「インドから発射された地対空ミサイルが領空を侵犯し、東部パンジャーブ州の住宅を直撃したが、死傷者は出なかった」と明らかにしていた。
パキスタン軍のイフティカル広報局長官は記者会見の中でミサイル発射を明白な違反行為と非難し、インドに説明を求めていた。
またイフティカル長官は、「インドの超音速ミサイルは民間人を危険にさらし、民間航空機を脅かす可能性があった」と強調した。
パキスタン空軍は領空に入ったミサイルを3分以上追跡したと説明している。ミサイルが着弾した地域に軍事施設はなかった。
パキスタンとインドはカシミール地方をめぐって対立しており、この地方は両国の間で分割され、今も領有権を争っている。核兵器を保有する両国は1947年の独立以来、カシミール地方で2回衝突した。
インド空軍は2019年、パキスタン北西部の町バラコットの武装勢力を空爆し、これに反発したパキスタン空軍はカシミール地方のパキスタン統治区でインド軍機を撃墜しパイロットを捕獲したことで両国の関係はさらに緊張した。
インドはその後、カシミール地方のインド統治区で発生した自爆テロ事件の犯人を追跡し空爆したと明らかにし、パキスタンはパイロットを解放した。