◎インド政府が管理するカシミールの支配エリアはインドからの独立およびパキスタンへの編入を求める1989年の武装蜂起以来、暴力が絶えない。
インド軍は20日、北部カシミール地方の反政府勢力が軍用車に待ち伏せ攻撃を仕掛け、兵士5人を殺害したと発表した。
軍報道官によると、事件はパキスタンに近いジャム・カシミール州南部の地区で発生。武装した男たちが軍用車に向けて銃を乱射したという。
この攻撃で陸軍の兵士5人が死亡、1人が重傷を負った。
報道官は声明の中で、「現場では当時、雨が降っており、視界が悪かった」と述べている。それによると、男たちは銃撃後、手榴弾で軍用車を爆破したという。
犯行声明を出した組織は確認されていない。地元メディアによると、州警察が現場周辺を封鎖し、捜査に当たっているという。
インドとパキスタンはそれぞれカシミール地方の一部を管理している。この係争地をめぐる紛争が解決する目途は全く立っていない。
インド政府が管理するカシミールの支配エリアはインドからの独立およびパキスタンへの編入を求める1989年の武装蜂起以来、暴力が絶えない。
この蜂起では民間人、反政府勢力、軍の兵士数万人が死亡したと推定されている。インドとパキスタンはこの地域全体が自国の領土であると主張している。
インドはパキスタン政府がカシミールの反政府勢力を支援していると非難する一方、パキスタンはインド政府が市民を弾圧していると反論している。