インド、ロシア産石油の輸入継続する意向示す、トランプ関税無視

トランプ米大統領はインドがロシア産石油を購入していることを理由に、インドからの輸入品に25%の関税と追加の輸入税を課した。
インドのモディ首相(左)とロシアのプーチン大統領(Getty Images)

インド政府は1日、今後もロシア産エネルギーを購入し続けると示唆した。

インド外務省の報道官は声明で、「ロシアとの関係は安定しており、第三国の視点から見るべきではない」と語った。

また報道官は「エネルギー需要の確保に関する政府の取り組みは市場における石油の入手可能性と世界情勢によって決定されている」と強調した。

トランプ(Donald Trump)米大統領はインドがロシア産石油を購入していることを理由に、インドからの輸入品に25%の関税と追加の輸入税を課した。

トランプ氏は先月、ウクライナ戦争の停戦で合意が得られなければ、ロシアに非常に厳しい制裁を課すと表明。「ロシアに二次関税を課すつもりであり、結果が出なければ、関税率は100%になる」と述べていた。

停戦に向けた協議は水面下で続いているとみられる。

インドにおけるロシア産石油の輸入量は22年1月の時点で日量約6.8万リットルであったが、同年6月には日量112万バレルに急増。23年5月のピーク時には日量215万バレルに達した。

インドの1日あたりの石油消費量は約550万バレル。そのうち88%を輸入で賄っている。

米連邦議会はロシア産エネルギーやウランなどを購入する国からの輸入品に対して、最低500%の関税を課す制裁法案を審議している。

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