▽農民たちは昨年2月、パンジャブ州と隣接するハリヤナ州の境界付近にキャンプを設置。連邦政府に農作物の最低価格の見直しを求めてきた。
.jpg)
インド北部パンジャブ州の警察当局が20日、数百人の農民を拘束し、ブルドーザーで州境界の仮設キャンプを取り壊した。
農民たちは昨年2月、パンジャブ州と隣接するハリヤナ州の境界付近にキャンプを設置。連邦政府に農作物の最低価格の見直しを求めてきた。
警察は20日、首都ニューデリーに向かう農民たちを止め、キャンプを撤去した。
州警察幹部は地元テレビ局の取材に対し、「彼らは抵抗せず、武力行使は必要なかった。農民たちは協力し、自らバスに乗り込んだ」と語った。
それによると、警察は事前にキャンプを解体することを通知していたという。
ソーシャルメディアに投稿された動画には警察官が重機でテントやステージを取り壊し、私物を運ぶ農民をバスに誘導する様子が映っていた。
報道によると、拘束された数百人の中にはデモのリーダー2人も含まれており、そのうち1人は数ヶ月間、抗議の断食を続けていたため、救急車で運ばれたという。
立ち退きを許可したパンジャブ州議会の与党AAPは農家の要求を支持するとしながらも、連邦政府に不満を訴えるよう求めた。
農家は政府による支援の拡大、農作物の最低価格引き上げ、最低価格の保証などを求めている。
4年前にも同様の抗議デモがあり、数万人の農民が1年以上にわたってニューデリー近郊にキャンプを張った。
政府は農産物価格の急落から生産者を守るため、シーズンの初めに生産コストを考慮した特定の必須作物の最低価格を発表する。
しかし、農産物市場委員会は米と小麦のみを最低価格以上で購入することが多く、農家は少なくとも20種類以上の必須作物に最低価格を設定し、それをできる限り引き上げるよう求めている。
モディ(Narendra Modi)首相は4年前、農家による抗議デモを受け、農業法の改正を断念した。