◎豪統計局によると、2016年以降に豪に移住した100万人以上のうち、4分の1がインド出身だった。
オーストラリアのアルバニージー(Anthony Albanese)首相とインドのモディ(Narendra Modi)首相が25日、両国の経済関係を強化する協定に調印した。
両首脳はシドニーで会談し、移住を促進することなどで合意した。
この協定は学生、学術研究者、ビジネスマンなどの双方向の移住を促進することを目的としている。
両首脳はインド太平洋地域の安全保障についても議論した。
両国は米国と日本を含む4カ国の枠組み「クアッド」の一員である。この首脳会議は今週シドニーで行われる予定だったが、バイデン(Joe Biden)米大統領の都合により、G7広島サミットの合間に行われた。
しかし、モディ氏はG7サミット後、当初の予定通り、パプアニューギニアとシドニーを訪問した。
モディ氏の豪訪問は2014年以来9年ぶり。
24日に締結された協定の交渉は2、3年前から行われていた。
豪統計局によると、2016年以降に豪に移住した100万人以上のうち、4分の1がインド出身だった。
両首脳は鉱業と重要鉱物に関する協力の強化についても協議し、グリーン水素(水を電気分解し水素と酸素に還元することで生産される水素)タスクフォースの設立で進展があったと報告した。
両国は現在、10年以上前に交渉を開始した包括的経済連携(RCEP)協定の締結に向けた取り組みも進めている。
シドニーのサミット会場周辺にはインド人数千人が集まり、モディ氏を歓迎した。
アルバニージー氏は共同記者会見で、米ロック歌手のブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)さんもモディ氏のような熱烈な歓迎は受けなかったと述べた。
モディ氏はアルバニージー氏に謝意を示し、豪で生活するインド人のコミュニティを「懸け橋」と評した。「インドと豪の関係は相互の信頼と尊敬に基づいています...」